事例

バイオベンチャー・プラチナバイオが実現した「どこにいてもつながりと自己実現を諦めない組織」 の全て

2019年の設立以来、完全DXと柔軟な勤務制度の導入により、全国各地の優秀な人材が活躍できる環境を実現しているプラチナバイオ株式会社の事例をご紹介します。

地方にいる優秀な人材が活躍できる場所を設けたい――代表取締役・奥原氏の思い

プラチナバイオ株式会社は、「バイオテクノロジーで未来を拓く」をビジョンに掲げ、生物機能をデザインして社会課題を解決することをミッションとする、広島大学発のバイオベンチャーです。近年では、広島大学などと共同研究・開発した「アレルギー低減卵」が知られています。

プラチナバイオの現在の働き方のもとになっているのは、代表取締役の奥原啓輔氏の経験でした。2011年の震災を経験後、家族を守れるところにいたいと、単身赴任先の東京から家族の住んでいた広島にUターン。東広島市役所のこども家庭課で子育て支援に携わる中で、能力や意欲が高いにもかかわらず、時間や立場を理由に活躍できない優れた人材がいる現状を目の当たりにしました。

広島にいながら関東での仕事を続けられたら、時間や立場を理由に活躍できない優れた人材が活躍できる場があれば──この思いを実現するために、プラチナバイオではどこからでも働けるワークスタイルを取り入れることにしたのです。

バックオフィスの4つの課題への取り組み

経営企画部の日野原美咲氏は、リモートワークで試行錯誤しながらDX化を推進してきました。入社後に受けた「絶対に役所の窓口に並ばないでください」という奥原氏からの指令に、「窓口に並んだ方が絶対早いだろう」と何度も挫けそうになりながらも、あらゆる電子申請システムを1から学び、駆使しながら社内のDX化を進めてきました。

その後、会社の規模が大きくなり、大阪在住の渡辺美和氏が経営企画部にジョイン。日野原氏とともにデジタル化推進に携わったことで、プラチナバイオのDX化は加速しました。クラウドツールをフル活用することで、いつ社内の誰かが休んでも誰かがカバーできる体制を整備していきました。

1. 場所の制約からの解放

社員は複数の都府県、日本中を旅しているフォトグラファーやマレーシアに点在しています。そこで、バックオフィス業務を中心にさまざまなクラウドシステムを導入して、紙の書類を徹底的に排除。これにより業務を標準化し、生産性向上にもつながりました。採用面接や労協の定期調査、税務調査などもオンラインとオフラインのハイブリッドで実施しています。

フルリモート勤務を可能にするため、就業規則を改定し、テレワーク勤務規程も整備し、会社にいるような気軽なコミュニケーションを取れるよう工夫しました。例えば、Outlookの予定表を社員同士で共有し、空いている時間に突然会議の誘いを送っていいというルールを決めるなど、「ちょっといいですか」のノリで社員同士が話せるようにしたのです。

2. 時間の柔軟化

専門業務型および企画業務型裁量労働制、フレックスタイム制を導入。子どもの急な体調不良や家庭の都合でまとまった時間が取れない日も、有給休暇を取得せずに働くことを可能にした。制度導入は全てオンラインで実施し、従業員代表の選出から労働基準監督署への届出まで、規定の手順に則って進めた。

3. 業務の脱属人化

属人化に対しては、業務の共有化に取り組みました。採用はrecruit@、請求はinvoice@など、共有メールアドレスを作成して、権限を適切な人に付与して、誰でも履歴が追えるようにしました。急な欠員が出ても慌てなくなりました。また、全てのファイルをクラウド上に保存しており、いつでもどこからでも資料を作成、アクセス可能です。

さらに、主担、副担制を導入しました。業務の抱え込みを防止し、ダブルチェック体制を確立したことで、業務の滞りをなくしつつ精度も確保。各種マニュアルはチェックリスト機能がついているMicrosoftのPlannerで作成しています。

4. 評価制度の確立

「自分たちの働きぶりをきちんと見てもらえているのだろうか」という不安の声が社員からありました。プラチナバイオでは、社員も評価者自身もフルリモートだったり、その逆もあったり、ハイブリッドだったりとワークスタイルが混在しています。

そこで、社員と評価者との意識統一を図るため、「ハイブリッドワークショップ」と題して、プラチナバイオのビジョン/ミッション/バリューを全社員で策定しました。人事評価にはHRBrainを導入(※)。評価者から見えない部分を社員からの360度評価で解決できること、freeeとの連携が上手くいったことがその理由です。

※2024年10月時点

つながること、やりたいことを諦めない「ハイブリッドスタンダード」

プラチナバイオでは、社員同士のつながりを大切にしています。Welcome-Party(入社式)、月1回の全社員が集う定例ミーティング(シン・スタ☆コミュ)をはじめ、全社員が本社に集まって親睦を深めるミートアップを年に1回開催。また、新規採用者に社員のことを知ってもらうため、Teamsの共有フォルダに社員全員のプロフィールシートを保存。メンバー同士の近況報告の意味合いも込められており、毎年各自でリニューアルしています。

バックオフィスの働き方改革に取り組んだ結果、従業員の満足度がアップしました。例えば、実家が遠方にある社員が、「夏休みのローシーズンに子どもを連れて里帰り先で仕事できて、子どもに貴重な体験をさせられた」といった声や、「育児休暇を取得し、勤務可能日を設けて仕事できた。妻の里帰り出産に合わせて自らも妻の実家に里帰りし、新生児の大切な時期を赤ちゃんのそばで迎えられて、すごく良かった」という声がありました。

また、マレーシアからのインターン受け入れ事業を担当している社員は、マレーシアに移住し現地の大学院に通っています。

バックオフィスを担当する社員全員が子育て中で、そのうち2名はフルリモートでプラチナバイオに勤務しており、バックオフィスのデジタル化が進んだことで、いつでも安心して休める体制が出来上がりました。

紙の書類の廃止、オンライン会議の推奨など、効率的に業務を進めるためにさまざまな施策を実施しており、導入しているシステムの開発企業からは事例として紹介されています。

「No Digital No PtBio」の精神~次なる展開へ

プラチナバイオはあらゆるデジタルツールを駆使し、資源、時間、意欲という、本当に必要なものを大切にするワークスタイルを実践しています。

プラチナバイオは社員一人ひとりの自己実現を目指して、日本中、世界中から集える会社にしたい、いつどこにいても活躍できる会社を作りたいと考えています。「バックオフィスからフロントオフィスへ」を合言葉に、自社の取り組みを広く発信することで、現在のワークスタイルからさらに発展させていく予定です。

現在、広島県の仕事と家庭の両立支援企業に登録。くるみん・プラチナくるみん認定取得を目指し、労働者の仕事と子育てに関する「一般事業主行動計画」を策定、届出済みです。

さらに、現在業務マニュアルの電子化を進めている研究開発部に倣い、経営企画部と事業推進部でもクラウド化を目指しています。

まとめ

大学発のベンチャー企業で、パソコンがあればいつでもどこからでも仕事できる環境を整備してきたプラチナバイオ。社員が快適に仕事を続けられるよう、社内規定の見直し、ハイブリッド方式の採用、コミュニケーションを促進する数々の施策など、多様な工夫がなされています。システム開発企業の導入事例として紹介されたことを契機に、自社のこれまでの試行錯誤から得た経験・知識を広く発信していく予定です。

「自己実現を目指して日本中・世界中から集える会社にしよう。いつ、どこにいても活躍できる会社をつくりたい」というプラチナバイオの挑戦はこれからも続いていきます。

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