事例

エコツーリズムでのクラウドサービス活用

「大江町山里交流館山やまさぁーべ」は、山形県大江町の山奥にある廃校になった小学校を
利活用して作られたエコツーリズム施設です。ファミリーや子ども会、少年スポーツ団などにとって素晴らしい施設であるにもかかわらず、観光地でもない山奥のため、集客に問題を抱えていました。そこでクラウド活用で集客することを考え、公式サイトを開設。FacebookやInstagramなどのSNSを活用したプロモーションを行います。さらにお客様の記念写真をクラウド環境にアップするサービスや、クラウド活用による従業員の業務効率化を行い、コロナ禍前より集客数を6倍にも伸ばしました。「田舎の小規模事業者こそ、クラウド活用が必要」と語る佐々木さん。正にその通りの好事例です。

大江町山里交流館やまさぁーべ

所在地:山形県西村山郡大江町大字柳川959-1
設立:2015年4月
提供内容:廃校利用の宿泊・体験施設
施設所有者:山形県大江町
常駐スタッフ:6名(指定管理者:NPO法人さわらび会)
https://www.yamasa-abe.com/
https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/006000533

①田舎からのプロモーション

Jimdo pro

当施設はとにかく山奥。観光地でも何でもありません。
そこにどうやってお客様を呼ぶかが課題でした。そこで、オープンした7年前から、
公式のウェブサイトをJimdoというクラウドサービスを使って作っています。

Jimdoは、特別な知識がなくてもホームページを作ることができるシンプルな仕組みです。
デザインはテンプレートから選ぶことができて簡単に作成できます。クラウド上にデータがあるので、出先からでもスマホでサイト更新が可能なのもメリットです。

最初は無料サービスを使っていたんですが、ホームページのデザインをテンプレートからプロにデザインを依頼しようとGazi工房に依頼しました。

その際に、「有料版にすると、アクセス解析やページごとのSEO対策ができたりする」など
様々なメリットがあるとアドバイスをいただいたので、現在はJimdo Proという有料版に切り替えています。有料版といっても、1年間で2万円ほどです。本当にコスパが良いシステムです。
現在は、パソコンでもスマホでも同じように見られるレスポンシブ対応になっています。

Facebook Business Suite

続いては、SNSです。当施設で使ってるSNSは、Facebook とInstagramの2つです。
その管理には Facebook Business Suite というツールを使っています。
Facebook、Instagram、Messengerのすべてのアカウントを一元管理できる無料ツールです。

FacebookとInstagramに写真を撮って、それをウェブ上にアップする時、
PCからだと面倒ですが、Facebook Business Suiteだとスマホから簡単に同時にできるのが
ポイントです。Facebook、Messenger、Instagramのメッセージやコメントの閲覧と返信を1か所で行えますし、インサイトなどの確認もできます。

30days Album

写真と言えば、30days Albumフォトアルバムサービスを使い、当施設で提供している
アクティビティの写真を掲載しています。

例えば、川で行うアクティビティだと、身体が濡れてしまうため、お客様のスマホが使えません。そこで、私たちが防水のカメラを使って写真を撮ってアップしておけば、お客様はクラウドからダウンロードが可能です。

この施策の一番のメリットは、お客様の訪問履歴を残せるということですが、
お客様がそれをSNSなどで拡散していただければ、プロモーションの効果もあるんじゃないかと期待しています。

②出先での事務作業・問合せ対応

Cloud Soft phone

仕事用とプライベートで、携帯を2 台持つのはとても邪魔です。
そこで、Cloud Softphoneというアプリを入れています。個人の携帯電話に会社の電話を着信させることができるシステムです。

Dropbox

ここでDropboxとあわせると、私たちが田んぼや山に出ていても、Dropboxを見ながらお客様の情報も確認できます。そして、Cloud Softphoneを持っていけば、電話でお客様と打ち合わせもできるようになりました。本当に便利だと思います。

③スタッフ間の情報共有

kintone

次にグループウェアのkintoneについてです。

日報や、お客様の対応記録はこちらに保管しています。チーム応援ライセンスでの利用です。
特定非営利活動法人(NPO法人)かつ、条件を満たせば年額9,900円で900ユーザー利用できます。導入の時には、オンラインで利用できるまでいろいろ教えてもらいました。
本当に感謝している部分です。

Facebook Messenger

Facebookメッセンジャーについても紹介させてください。LINEと同じような機能ですが、
スタッフをグルーピングして会話ができるだけでなく、LINEとは異なりIDとパスワードがあればどの端末からも開けます。また、パソコンで作ったPDFファイルなどを添付することも可能です。音声・ビデオ通話もできるので、スタッフが外で作業しているのを事務所で見ながら指示を出すこともできます。

オンライン会議もできて、プレゼンテーションも共有できるので本当に便利ですね。
1つだけネックなのは、Facebookのアカウントが必要なことでしょうか。

Facebookに救われた2020夏

最後に、Facebookに救われた2020夏、ということで紹介したいと思います。
昨年の7月に、山形県は豪雨災害に見舞われました。
その時に、たくさんのボランティアがFacebookを介して1日で集まってくれたのです。

そのボランティアの立案で開かれた「夜の絵本展覧会」は過去最高の集客となりました。
被災したのは辛い思い出ですが、同時にとても嬉しいエピソードでもあります。

まとめ

今回、全国中小企業クラウド実践大賞に参加することで、さまざまなクラウドに囲まれていることに、改めて気づきました。田舎の小規模事業者だからこそ、便利なものを使うことでお客様により良いサービスを、スタッフにはより良い職場環境を提供することができると思います。

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