2016年6月29日(水)にre : work Summitがついに九州、福岡で開催されました!本レポートでは登壇者による講演内容から、エバンジェリストが語るこれからの働き方についてお伝えします。
本レポートは、re:Work Summitに参加したBizShip株式会社 有薗大志さんによる寄稿記事です。
キーワードは「自立」と「多様性」
まずはサイボウズ株式会社 社長室フェローの野水克也さんによるご講演です。サイボウズ株式会社の人事制度の具体例から、ワークスタイルの変革とは何かについてお話いただきました。
「サイボウズの人事制度のキーワードは『自立』と『多様性』。それぞれがそのときに自分であったペースで長く働くことが最適。そしてそのために必要なのは”制度””ツール””風土”の変革だ」と野水さん。
特徴的な制度が育自分休暇と呼ばれる制度で、退職しても6年以内であれば無条件で以前のポストに戻れるという斬新なシステム。「会社を移ることはデメリットではなく、人脈を広げ、スキルを身につけて戻ってくるなどプラスな要素もある」とのこと。
育児休暇の場合、休職中でもクラウドのツールを用いて情報共有を行っているため、俗に言う「浦島太郎」状態にはならず、育児休暇後の復帰率は100%とのことでした。
そうした様々な取り組みは「思いついたらやる社風」を大切にし、社員からの提案で生まれたものも多いそう。
上記以外にも特徴的な制度や、クラウドのツールを用い、以前は28%であった離職率がいまでは3.8%に激減。優秀な人材の獲得や柔軟な人事が可能になるといった会社の変化に繋がったそうです。
経営者は多様性を大事にすることで会社のワークスタイルを変える方法を、働く人は自立し自分のワークスタイルを変える方法を考える。そうして「好きな場所に住んで好きな時間に好きな仕事が出来る環境」を作ることが重要とのことでした。
働き方は「目的」ではなく「手段」
次にSansan株式会社のシニアエバンジェリスト松尾佳亮さんによるご講演
Sansan株式会社が徳島県神山町に設置したサテライトオフィスは、新しい働き方として多数メディアに掲載され話題になりましたが、その効果として「リモートワークリテラシーの向上」や「革新的な企業文化の醸成」が生じたと言います。
ただ、働き方はあくまで目的であり手段ではない。よってワークスタイルの変革のためには、「目的を明確にする」「自社に合ったことをする」「段階的に導入する」ことが大切だとのことでした。
社員のモラルとマネジメントがワークスタイル革新の鍵
3番目のスピーカーは、株式会社Knowlbo 代表執行役 長井伸明さん。
自由なワークスタイルを実現するために必要な社員のモラル、それは「自分の仕事を可視化して他人に理解させる」「就業時間の管理」「仕事の内容を明確にし、結果を提示」「会社のルールを守り。会社の利益に貢献」の4つであると長井さんは言います。
こうしたベースがあった上で、それらを円滑に進めるために情報共有や勤怠管理のツールが効果を発揮するとのこと。
そしてそのモラルを醸成することがマネジメント層の役割だとのお話をいただきました。
働き方は”1″→”5″→”5″で変化?! ”副業”から”復業”へ
最後は、日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリストの西脇資哲さんに「新しい働き方とICTの活用」というテーマのもとご講演いただきました。
会場の皆さんが注目していたのは、西脇さんの「働き方は”1″→”5″→”5″という形で変化している」というお話です。
“1”つの職を一生続けることが当然だった時代から、”1″つのメインの仕事と副業を合わせて”5″つの職を持つ時代に変わった。そしていま・これからは”副業”ではなく”復業”という考え方が主流になり、主・副という概念はなく”5″つの職を持つようになっていく、とのお話は参加者の皆さんも驚きだったようです。
場所・道具・働き方の3本柱を整備することが重要と言う西脇さん。中でも”道具”に関しては、実際にマイクロソフトで使用している「Skype for Business」というツールを紹介し、いつでも誰がどこで何をしているかを社内で共有する状態をICTによって作っているからこそ、多様なワークスタイルが可能になっているとのことです。
最後に
イベントを主催しているJASISAではワークスタイル変革サポートを行っております。
エバンジェリストの講演内容について深く知りたい方は以下の書籍をご覧ください。
■エバンジェリストに学ぶ成長企業のためのワークスタイル変革教本Vol.1 workstyle innovation編
■エバンジェリストに学ぶ成長企業のためのワークスタイル変革教本Vol.2 workstyle creation編
執筆者について
ビジップ株式会社は、日本全国の中小・ベンチャー企業の「新卒採用支援」「事業企画・広報支援」「営業代行・支援」「メディア構築・運用」を行っています。地域や規模を問わず企業さまのニーズに合わせたソリューションを提供しております。
ビジップ株式会社:http://www.bizship.jp/