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社団法人 全国建設産業団体連合会

PC の汎用スキルのバラつきが CALS/EC 対応、電子化推進の障害に

建設業界では、 2002 年から政府主導で業務の電子化 (CALS/EC) が始まっており、2010 年には全国市町村レベルの公共工事にまで電子入札 / 電子納品が義務づけられることになっています。これに伴い、各建設企業では関連書類すべてを従来の紙媒体から電子媒体へと移行させることが求められ、また、その書類の作成から管理、やり取りに至るまで、すべてを PC 上で行わなければならなくなります。

この業務環境の大きな変化に対応していくためには、まず、企業内で行う日常業務の電子化を進めること、日頃から系統立ててフォルダ管理 / ファイル管理を行い、書類の所在を明確にしておくこと、さらに、これらを行う前提として、IT 担当者だけでなくすべての従業員が、業務をこなすために最低限必要な PC の汎用スキルを身につけておくことが必須となります。

しかし、特に中小規模の建設企業において事態は深刻です。大企業のように系統立てたカリキュラムによる PC の汎用スキルの教育システムもないため、従業員のスキルの標準化もままならず、また、決められたルールに則ったファイル管理 / 共有ができていない場合が多いため、いざ納品の時に必要なファイルが見つからないといったトラブルも多発しているのです。

このような状況を憂慮し、社団法人 全国建設産業団体連合会 (以下、全国建産連) では、2005 年にマイクロソフトを全国建産連の賛助会員として加え、Windows PC の基本を建設業における電子納品という具体的な作業に絞り込んで整理した、「全国建産連公式 CALS/EC Microsoft Windows スキルチェックセミナー」(以下、スキルチェックセミナー) を開発しました。これは、建設業界に特化された独自のカリキュラムとテキストを提供することで、CALS/EC 対応のみならず、業務に必要な個別企業の Windows PC の汎用スキルをチェックし、なおかつそのレベルに応じた教育を実施するというもの。IT 化に必要な基礎知識を習得させることで、全従業員 (現場職員) の PC の汎用スキルの底上げと、来るべき電子化への準備を図るのです。

このスキルチェックセミナーの主催者である、全国建産連 専務理事の浅利祐光氏は、セミナー誕生の経緯をこう語ります。

「電子入札 / 電子納品の構想が政府によって発表された当初は、ソフトウェアを買えばそれでできるといった考えが一般的でした。しかし、その後私たちが体験セミナーを試験的に実施してアンケートを取っていった結果、ソフトウェアよりもむしろ PC をきちんと使いこなすうえで、企業内 (現場) で標準化されたスキルが不可欠であることがわかったのです」。(浅利氏)

こうして、現場の意見を取り入れながら、本当に必要なスキルや知識を身につけるためのセミナーが誕生。2005 年 7 月、専用テキスト完成と同時にセミナーがスタートしました。

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