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株式会社朝日段ボール

最短納期は翌日、種類は日800種。勝ち残りをかけて難題をクリア


株式会社朝日段ボール
取締役工場長
白井 大介 氏

日本の段ボールの生産量は年間約137億m2。物流に保管に、あらゆる産業を支える最も身近な資材である。日本経済の成長とともに段ボールの需要は拡大、90年代前半までは大量生産指向を受け、業界も活気を呈していた。だが、他の製品と同様、大量生産品はコストの安い中国や東南アジアへとシフト、国内の需要は「多品種・小ロット」へと大きく変化していった。香川県高松市の専業メーカー・朝日段ボールにとっても、この変化にどう対応していくかは、文字通り勝ち残りをかけた課題だった。

 

「コストはもちろんですが、小ロットへの対応力と品質、納期短縮がキーポイントですね。在庫をもたず発送時に確実にほしいというのがお客様のニーズですから、今日受注して明後日納品が約6割。4割はそれ以下の短納期で、なかには今日の今日というオーダーもあります。輸送時にも安全というのが第一条件ですから、段ボールも中身に合わせてつくることになる。1個ほしいという注文もありますから、1日に製造する段ボールは、平均800種類にもなりますね」(白井大介・取締役工場長)

 


空から見た朝日段ボールの全景。
生鮮品や農産物など小ロットにもフル対応。
平均年齢33歳のパワーも強み。

こうした厳しい条件をクリア、さらにより柔軟な対応を実現するため、朝日段ボールは生産システムの再構築を決断。2000年に経営・販売・製造・技術など、社内全体をトータルにオンライン化する「CIMシステム」を導入し、分単位での生産指示を可能にしたのである。段ボールを「鮮度のある梱包材」と捉え、「鮮度経営」と「Just in Time」を理念とする同社にとって、経営目標の実現に大きく近づく決断だったといえよう。

 

「メーカー(三菱電機ビジネスシステム)さんの親身なアドバイスもあり、システム自体は順調に機能していました。でも、2年ほど前に大量のスパムメールが送り込まれ、システム全体がダウンしてしまったんです。基幹システムが止まると当社の損失はもちろんですが、お客様に多大なご迷惑をかけてしまうことになる。セキュリティをどう確保するか、真剣に考えました」(藤澤知樹・総務グループリーダー)

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