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第2回 情報を活用しよう!

インターネットが急速に普及した「高度情報社会」や「IT経営」という言葉をよく目や耳にしますが、それによって中小企業の経営はどのように変ったでしょうか?

 パソコンの低価格化に伴いほとんどの事業所にパソコンが導入されています。この導入により、前回にも触れたような手作業をコンピュータ化するといった中小企業のOA化は進み、事務処理の生産性がUPしているという点では、その効果が表れていると思われますが、企業経営そのものにとってどのような変化をもたらしているのでしょうか?

 2008年版の中小企業白書によれば「ITの普及に伴って企業がどのような経営環境の変化を感じているか」についてのアンケート調査の結果で、中小企業の約2割は、「特段の変化はない」と回答しているところから、中小企業ではITの利活用がそれほど進んでいないことがわかります。

 また、このアンケート結果で注目すべきは、「業務スピードの要求増大」や「同業他社との競争激化」といったマイナスの影響を挙げる経営者が多く、ITの普及を積極的にチャンスと捉えている経営者を上回っているところです。

 ITの普及は、中小企業経営にとって”脅威”なのでしょうか?

 たとえば、商店街にある小売店における競合店は、周辺に立地する同様のお店や量販店などでしたが、インターネットの普及により距離は関係なくなり、Web上にある全世界のお店がライバルとなっており、ITの普及による環境の変化で、今までにない新たな生き残りをかけた競争が起きています。

 確かに同じ戦場で戦うなら、武器を持つものと持たないものとの差は大きく、戦う以前から結果は見えているかもしれません。

 しかし、自社が負ける側で考えるのではなく、この環境の変化をうまく利用して、より発展する方法を考えてみてはいかがでしょうか?

 企業規模が小さくなるとITに投資できる金額にも制限がありますが、せっかくパソコンを導入しているのですからその活用方法を考えてみましょう。

 中小企業で典型的にパソコンが活用されているのは、会計処理と給与計算、販売管理、得意先名簿管理といった業務ですが、その中身は、請求書を印刷するだけの販売管理であったり、年賀状を出すための名簿管理であったり、税務のための会計処理であることが多いようです。

 会計処理で月次損益計算書を作成し、それを眺めているだけでは経営の役に立ちません。その月の売上や仕入の状況を販売管理システムから得意先別や商品別に分析し、どこがうまく行っているのか、うまく行っていないのかを確認し、アクションプランにつなげます。

 このように、今あるパソコンの情報をうまく活用すれば、会社の問題点が見え、社長の意思決定に役立ちます。

 また、折角集めたお客様の住所禄を年賀状だけに利用するのはもったいないので、顧客や売上拡大を狙って、イベントや新商品の案内のための送り先として利用することや、相手が個人であれば個人的な情報を登録することにより、誕生日や記念日、気に入りそうな新商品の発売などに合わせてDMを送ることも簡単にできます。

 そんなレベルの活用ではと言われそうですが、簡単なこともできていないことが多いでしょうし、それを応用することによりCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)も可能になります。

 CRMは、顧客データベースにある商品の購入履歴や嗜好などから、適切な提案、迅速な保守サービス、問い合わせやクレームに対するスムーズな対応など、個々のお客様のニーズにきめ細かく対応することで、お客様の利便性と満足度を高め、リピーターとして囲い込んで収益UPをはかることを目的とするものです。

 ITの活用について「経営の最重要課題として位置付けている企業ほど、増収増益傾向にある」(2008年版中小企業白書)というデータもありますから、ITの普及を脅威と考えるのではなく、自社の経営に生かすという視点で積極的に情報の活用を考えましょう!

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