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再生の覚悟⑤

事業再生というのは、法的破産とは違った苦しみがあります。これは私の観測ですが、法的手続きで破産に至った場合、当事者は当座、資金繰りの苦しさから逃れられ、落ちるところまで落ちた、という安堵感を持つようです。しかしそれは一時の開放感でしかありません。破産手続きの進行中は気持ちも張っています。問題は一通りの手続きを終えた後において、塗炭の苦しみに浸ることになります。また事業家にとって破産というのは、商権から人間関係、金融機関の信用まで全てを失うのですから、もし再起をかけようとしても、マイナスの状態からの出発となります。一度落とした信用は十年、二十年の時間を掛けても容易には戻りません。ある会社が破産したとき、「あいつがまたやった」という評価を聞いたことがあります。従ってそれはまた新規創業とも異なるわけです。事業再生においては金融機関の信用は失うかも知れませんが、商権とそこにまつわる人間関係は残ります。そしてこのことがとても大事な要素となるのです。事業再生というのは、ある意味では本人個人の信用と情熱を改めて問うことです。債権者に対する債務返済交渉、金融機関との借金整理交渉等、自身が中心となり積極的に解決を図らねばなりません。緻密で手間のかかる大変な作業ですが、これをやり遂げれば、新たな信用創造となるのです。それは本人にとっても自信となりますし、修羅場を潜った男ということで、世間の評価も上がります。

 

税理士  倉矢 勇
倉矢勇税理士事務所所長
URL:http://kuraya-osaka.jp/index.phtml

 

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