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頑張れ、認定支援機関!

1.金融円滑化法の終了と中小企業経営力強化支援法
金融円滑化法の終了を見越して昨年8月30日に「中小企業経営力強化支援法」が施行され、この法律の下に「経営革新等支援機関」が認定されました。第一弾として昨年11月5日に2,102機関が認定されました。内訳は税理士が8割、弁護士が1割、金融機関が1割。中小企業庁のHPには「中小企業に対して専門性の高い支援事業を行う」とされています。
2.中小企業庁に走った衝撃と事業再生研修
中小企業庁の職員らが認定後、2,102機関の中から任意の100機関に、電話で以下の3つのヒアリングを行いました。
①政府も努力しているが中小企業の再生が一向に進まない。何が問題だと思うか?
②どうすれば、そういう状況が改善すると思うか?
③事業再生の専門家として、先生は何が出来るのか?
この電話アンケートの結果、「事業再生の専門家」として認定したはずの機関の多くに十分な知識や見識、ノウハウが無いことが分かり、大きな騒ぎになりました。10数億円の税金が無駄になってしまう、という焦りです。
こういう事情で急遽、認定機関向けの「経営改善・事業再生研修」が行われました。本来はこういった研修の講師をするのが専門家たる認定機関であるはずですが、皆、生徒になってしまったのです。認定された側に非はありません。中華料理を作るのに、フレンチのシェフを招聘する側が間違っているのです。確定申告の多忙期に3日間の研修に行かされて困惑した先生方も多くいらっしゃったのではないでしょうか。
3.認定支援機関のリスク
しかし既に中小企業庁のHPにも認定機関の氏名、住所、連絡先が公表されています。銀行から無理難題を言われた中小零細企業が相談に来ることが予想されます。その際に的確なアドバイスが出来なければ信用を無くします(現に2チャンネルで認定機関への不平不満が書かれています)。
2チャンネルに書かれる程度なら「根も葉もない誹謗中傷」と反論出来ますが、次のようなリスクには留意をする必要があります。
 銀行から「こういう計画を作って下さい」と言われて事業計画を策定し認定機関が記名押印する→事業計画を銀行に提出する→計画通りに数字が行かない→「先生方、どこを見ているのですか?」と責められる。
銀行からなじられるだけならまだ良いのですが、顧客から訴えられるケースが実際に出ています。
銀行は、我々一般人が想像する以上に「自分たちが引き金を引く(息の根を止める)」ことを躊躇します。2011年4月に金融庁が監督指針で「再生の見込みが無い先には廃業を促せ」と号令を掛けても、現場では事情が違います。彼らが客先を切る時に使う方便の一つに
「当行は支援する方針だったのですが、経営改善計画通りに改善が進んでいないので、止む無く支援を打ち切ります」
があります。
これは認定制度前の話ですが「銀行から切られたのは先生が出来もしない計画を作って提出したからだ」という理由で損害賠償の訴えを起こされているケースがあります。
4.対応
では、どうするか。関与先との契約書に「当事務所が関与して作成した経営計画書が原因で取引金融機関との関係が悪化しても、その責めは負わない」という一文を入れておくべきでしょう。そしていつ経営者から相談を受けても的確な回答が出来るように、研鑽を積むことが肝要です。
中小零細企業の債権者は、専ら金融機関です。要は、金融機関のモノの考え方や判断の仕方を理解すれば、対応を誤る事もありません。そういった知識を学ぶ一つの方法として「事業再生研究会」が提供する「事業再生アドバイザー養成通信講座」等は実践的で役に立つと考えています。また私共も全国各地で再生家養成セミナーを行っています。無料ですので気軽にお申し付け下さい。
NPO法人西日本事業支援機構
矢島健二
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