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日本の労働生産性が低い。 政府は、IT活用による生産性向上を推奨



1.はじめに

公財)日本生産性本部(JPC)は、2016年12月12日「日米産業別労働生産性水準比較」を発表した。
「産業別にみた日本の労働生産性水準(2010〜2012年平均)は、化学143.2%)や機械(109.6%)で米国を上回り、輸送機械(92.7%)でも遜色ない。一方、サービス産業をみると、運輸(44.3%)や卸売・小売業(38.4%)、飲食宿泊(34.0%)などの主要分野で格差が依然として大きい」と評した。

JPCは、2015年12月にも「日本の生産性の動向2015年版」を取りまとめ、公表していた。「日本の労働生産性(就業者1人当たり名目付加価値)は、OECD加盟34カ国中21位。主要先進7カ国(G7)で最下位」。イタリア(10位)やギリシャ(19位)より下位という驚きのデータだった。今回の、卸・小売業と飲食宿泊業は、米国の1/3程度という極めて低い生産性に今度も驚かされた。
同発表を受けた日経新聞Web版では、「IT(情報技術)の導入が遅れているのが主因とみられる」と付記さてれた。

2.政府は、IT活用による生産性向上を期待
政府は、中小企業・小規模事業者の生産性向上について「日本再興戦略2016〜第4次産業革命に向けて〜」のなかで「IT 利活用をはじめとする中堅企業・中小企業・小規模事業者の生産性向上支援」すると明言している(115頁)。また、2016年版・中小企業白書のなかの「生産性向上のためのIT活用」項では、以下の取り組みを示している。

「中小企業の中には、自社の経営状況を把握することができないなど、ITを活用すれば解決可能と考えられる課題を抱えている企業も一定数存在するが、IT人材の不在やIT導入効果の不透明性等を理由に、IT活用が進んでいない。また、IT導入を進めている企業の中でも、十分な効果を得られていない企業も存在する。そのため、IT活用の効果や、高収益企業における、IT活用を稼ぐ力の強化に結び付けるための取組・・・以下略。」

3.無料のソフトを活用し生産性向上を
無料や極めて低価格のソフト(フリーミアム)が個人や零細企業向けに数多く提供されている。このソフトを導入活用して生産性の向上を図る。
1.容易に入手できるソフトウェアを活用し、生産性(業務のスピードアップ、品質向上、ミス低減等)を上げる
2.容易に入手できるソフトウェアの組み合わせで顧客サービスを改善し収益性(売上や粗利の増加、客数・客単価)を上げる
3.IT活用により生産性と収益性を向上させ、従業員の待遇や職場環境を改善し人手不足の軽減と高度な人材採用を実現する

4.たとえばどの様なソフトやサービスがあるのか
市場に無償や極めて低価格で提供される企業向けアプリケーション、この企業向けアプリケーションを使った消費者向けサービは、膨大な数になる。


Gmail
(emailとメーラー)はじめDropboxGoogleドライブ(オンラインストレージ)、サイボウズlive(グループウェア)、suica(電子マネーによる支払いと回収)、インターネットバンキング、電子政府(e-Gav)などの利用が入門的なIT活用になる。これら中小企業の生産性向上に寄与するIT、インターネット系サービスは既に数多く提供されている。自社の経費削減や人手不足解消に向くサービスと、自社の顧客サービス向上や顧客拡大などの生産性に寄与しそうなソフトを選んで導入し活用する。

自社の課題に向くソフトが何処にあり、どのように寄与するのか、その導入にはいか程お金が掛かるのか、インターネットで検索したり書店でムック本を探したり、社内の何やらITに詳しそうな社員から聴き出したりと、入口は多様に考えられる。先ずは、経営者がIT活用による低コストの生産性向上策があることを認識したい。

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執筆者:
Sugita.jpg杉田 利雄氏
株式会社エム・エム・プラン 代表
株式会社経営財務支援協会 会長
http://kaikei-web.co.jp/

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