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ダイエットになぞらえられる 会社経営のメソッド

モノゴトの本質は、極めて単純明快な場合が多いものです。そして、その周りに人の感情であったり、全く関係ない情報や要素が絡み合うことで、あたかも複雑であるかのように見えていることが多いのです。

最近「健康維持」をキーワードにブームのようにあちこちで目にするダイエットもまた例にもれず複雑に見えるモノゴトなのかもしれません。

昨年のNPO合同夏季セミナーや先般の2019新春セミナー&賀詞交歓会でお会いした方はお気づきかもしれませんが、実は私自身半年で15kgのダイエットに成功しておりました。ダイエットしている半年間において、ダイエットと会社経営をしているのは同じメソッドなのでは?と思うことがしばしばありました。今回はそんな体験を通じて気づいたことをお話ししたいと思います。

ダイエットときいて真っ先にイメージされるのは「筋トレ」と「食事管理」ですが、かつてはそれぞれを「カロリー消費」と「カロリー摂取」の調節と表現されてきました。そのためダイエットは「カロリー制限すなわち食べるのを我慢するしかない」という無理して長続きしない手法を採用しダイエットを失敗に至らしめることが多かったのです。昨今ではダイエットの大敵である脂肪に代わるメカニズムが解明され始め、「筋トレ」は「脂肪をためない体にするため」のもので「カロリー消費」のために行うものとされます。昨今のダイエットは、脂肪を減らすと筋肉も減らしてしまうので「食べることを我慢したら逆効果」が定説になりつつあります。

また最近のダイエット手法として代表的であり私もお世話になったのは「パーソナルトレーニング」ですが最近は様子が変わってきております。

かつてはトレーニングジムに通ってトレーニングマシーンの使い方を教わるまでがせいぜいでしたが、昨今のさまざまなパーソナルトレーニングジムでは入会した際、トレーナーは顧客それぞれにカウンセリングを行い、最初に具体的な目標値を立てトレーニングごとに計測を繰り返し都度「減量」という課題に向き合って、それぞれに合った最適・最善のトレーニング方法や食事管理方法を指導します。にわかに仕入れた知識と我流で遠回りするより、トレ

ーナーにまかせたほうが最新かつ専門的な知識をそれぞれの体質・体形に合わせて提案してもらえるので無理なく近道で成功へと導いてくれるのです。

さてこのダイエットのメソッド、みごとに会社経営になぞらえることができると思うのです。

まずダイエットも会社経営にも必要なことですが、目標をはじめとして具体的に数値化しているという点です。「具体的な数値目標を立てる」「自分の身体や会社を数字で理解する」「自分の身体が健康的に痩せやする(自分の会社が利益を生みやすくなる)構造を理解する」ために数値化することは重要と考えます。

またダイエットを「カロリー消費」と「カロリー摂取」ととらえるのでなく「脂肪をためない体にする」という発想と同様に、会社経営もまた「支出」と「収入」ととらえるのではなく「負債をためない会社にする」ととらえることで、「痩せるからだ」同様「利益を出せる身体」を手に入れることができると考えることができます。もちろん健康的であるのと同じく、社内のモチベーションも維持しながら身体も会社も文字通り「体質」を変えていくことができると考えます。

最後に共通していることとして挙げられるのは情報がアップデートされ続けているという点です。昨日は正しかったことが今日には間違いとなるほど目まぐるしく変わる情報が行きかう中で、専門家であるトレーナーに任せることが近道であるのと同じく、士業の先生方や経営コンサルタントに任せる、すなわちアウトソーシングすることが問題解決の近道になることをわかっている経営者は、ダイエット成功者同様、さらなるパフォーマンス向上に目を向けられるのだと思います。 「複雑なように見えているダイエットも会社経営も、単純明快と感じさせるためには我流ではなく専門家の力を活用してみてはいかがでしょうか?」と胸をはって経営者の方々に提案できるよう、我々も日々情報量と技術力を高めていけたらと考えます。

執筆者

高巣 忠好氏
認定経営革新等支援機関NPO東日本事業支援機構 理事長

1971年生まれ。愛知県豊田市出身。
時計・輸入雑貨量販店・ベンチャー系卸売会社・輸入卸売会社に勤務。チーフマネージャーを務め、コンサルティングファームに転職後独立。
「過去を否定せず、時流に合った方針・計画に書き直す」=アットリライトを理念として中小企業の経営改革支援や事業承継、事業再生の指導を実践している。
認定経営革新等支援機関NPO東日本事業支援機構[関財金1 第145 号] 事務局長

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