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経営改善計画を利用したコンサルティング

本日は「経営改善計画書の作成」に絡んでコンサルティングを実施してはどうかという提案です。ご承知のように「経営改善計画策定支援事業」は、リスケ案件が前提として作られた中小企業庁発信の支援事業です。

最近は、リスケ案件も減少傾向にあるようで、この改善計画の申請も減ってきているようです。当社では、減少傾向にある「経営改善計画書の作成」を積極的に利用しコンサルティングに結び付けたいと考えています。

従来から中小企業は、コンサルティングと言った形のないものにお金をかけたがらない傾向にあります。実際にコンサルティングを利用したことが無い方にとっては、当然なのかもしれません。「簡単に経営が改善されたら苦労はしない」と言ったところでしょうか。中小企業の多くが、事業計画の策定と云えば金融機関向けに提出する中期経営計画くらいしか浮かんでこないようです。

経営改善計画策定支援事業では、200万円を上限としてコンサルティング費用の3分の2が補助されます。その条件として金融機関からの融資の実施があります。この条件は、コンサルタントしては願ったりかなったりの施策と考えます。前述の通り、中小企業の場合は事業戦略の策定を実施した経験を持つ企業がほとんど無いと言っても過言ではありません。当社のクライアントでも50名以下の会社では経営計画策定の経験がほとんどなく、社員等に対してきちんとした事業戦略が説明されていない状況です。

「経営改善計画書の作成」に補助金が出る仕組みがあるのですから、積極的に利用を検討したいと考えます。

当社の顧問先は、私が製造業向けのコンサルをしていることから比較的安全な経営を実施する会社が多く赤字企業はほぼありません。しかし、一方では課題が山積している現状があります。

私のつたない経験でも

①上場企業の配下に入るものの親会社に対して自社の独自性を確立しなければならない企業 

②今は黒字経営だが高齢社長にも関わらず後継者を決めていない(育っていない) 

③お客様の支持を獲得し事業規模拡大はできたが、一方であまりにも社長一人の会社となってしい、社長の健康や年齢を考えると事業継続が難しい

等々会社によっていろいろな問題が時間と共に顕在化しようとしています。

これらの大きな課題対応や問題解決のためには、事業戦略を決めておく必要があります。

経営改善計計画に対して金融機関の同意書が必須です。リスケの場合は、同意書を比較的容易に受領できるのですが、黒字企業の場合は少し事情が違ってきます。単に融資することが目的と勘違いされてしまう場合も多く、金融機関の同意書を容易に頂けない場合も多いのです。

事業戦略策定は、経営指導・マネジメントコンサルをされている方にとって、容易なことかもしれませんが、未経験の社長にとっては「本当に成功するのだろうか」と不安に思われる方が多いのです。

当社のクライアントは、製造業が多く、ISO9000の取得を推奨していますので、計画書策定は少し慣れているようです。ただ、経営改善計画書を意義あるものにするには社員をどれだけ巻き込めるかが重要ポイントです。

きちんと課題を明確にした上で戦略策定と計画書の作成が必要になってきます。意外な落とし穴が存在していることもありますので、課題と改善計画を一つ一つ確認しながら進めていくことが大切になります。

営業所や工場などが地方に分散している場合は、地方にいる社員にはアンケートなどで意見を聞くことも大切です。

直近で当社が経営計画策定支援をした会社は、30名程度の会社でしたがあえて安価な研修施設などを利用して1泊2日のセッションを実施して皆さんのご意見を拾い出しました。コミュニケーションがうまく行ったことが経営計画策定の成功につながったと考えています。

社員を含めた関係者の意見や本音を聞き取る機会を作り実施することが重要です。

実は多くの社長は、経営改善計画の答えを既に持っている場合が多いのです。しかし、なかなか実行できずに苦悩しています。社長の持つ答えを探っていくことも近道のひとつです。

私の経験で言うとむしろ大手の企業の方が意見集約は難しいと思います。社員の意見を集約して戦略を立ててこれを明確な目標と定めて実行していく体制を確立することが業績拡大に向けての成功要因と考えています。経営改善計画策定支援事業をとその補助金を利用してお客様の経営課題解決ができれば何よりです。

執筆者

橋本 幸信氏
株式会社 ウィズクライアント 代表取締役
NPO関西事業支援機構 理事大学卒業後、IT畑一筋、外資系HWベンダー、外資系SWベンダー
国内Slerにて大手企業の基幹系システムを手がける。
大手メーカーのITS部門を統括していました
定年後、現在の会社設立。

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