地域や企業にデジタルトランスフォーメーションを実現するための情報をお届けします

不況下でも快進撃を続ける ユニクロの経営理念⑥ 第21条~第23条 最終回

コラム・連載

● 第21条「人種、国籍、年齢、男女等あらゆる差別をなくす経営」

読んだとおりでそのままなのだが、当社には比較的に、自分が差別してい
るという意識のない人が多いと思う。これは差別を受けている人よりも、
差別をしている人の問題だ。こういうことに関して、常に意識して注意し
ないといけない。そのためには、さまざまな事に関して何でもオープンに
言い合える環境が必要だと思う。社員全員で、そのような環境を育ててい
ってほしいと思う。

⇒グローバル化した時代、当たり前と言えば当たり前ですが、ここまで言
及するとはさすが、という感じがします。地球はひとつ、作るところも
お店もお客様もどこにでもという感じですね。

――――――――――――――――――――――――――――――

● 第22条「相乗効果のある新規事業を開発し、その分野でNo1になる
経営」

このことは現状では、全く出来ていない。
今から相乗効果のある新規事業をやっていきたいと考えている。そのため
には会社の内部から「新規事業を立ち上げたい」という強い意思をもった
人が出てこないと駄目だと思う。

外部の会社を買って、当社としての新規事業をやるにしても、社内からで
た人中心でやっていただきたいと思う。
他事業の会社を買収・合併して外部の人に任せるだけではうまくいかない
だろう。

日本のファッションビジネスという分野では、当社のマーケットシェアは
まだ5%くらいと低く、しかもべーシックカジュアルという一部の分野で
しか活動していない。今の事業と柑乗効果のある新規事業は沢山あるの
で、この数年で形にしていきたいと思っている。

⇒新規事業、新規事業と口にする人は多いですが、シナジー効果を前提に
しているというのあまり聞きませんね。でも、新規事業や新分野進出、
多角化には経営資源のシナジーを検討するのが原理原則ですが、それを
意識しないで取り組んで失敗している例はたくさんあります。また、取
り組むからにはNo1になること、また、単に買収や合併するだけでは上手
くいかないだろうとも言い切っています。

――――――――――――――――――――――――――――――

● 第23条「仕事をするために粗繊があり、顧客の要望に応えるために
社員、取引先が有ることを徹底認識した壁のないプロジェクト
主義の経営」

この条文は大企業病になりかけていた時期に、組織のあり方をもう一度考
える意味で付け加えたものだ。
組織が大きくなると、はじめに組織ありきで仕事を作ってしまいがち。し
しかし、組織は仕事をするためにある。仕事がなかったら組織は必要な
い。仕事をするために、どういう組織がよいのかを柔軟に考えなくてはな
らない。

組織というものは、一度決まれば固定化して考えてしまう人が多いと思う
が、組織はどうにでも変えられる。
組織を作ってから仕事を作るのでは会社はうまくいかない。
会社というのは、ビジネスチャンスがあって、人・モノ・カネが集まって
きて、その中で顧客の要望に応え、収益をあげるために作るのだ。それが
会社の原点である。

何度でもいうが、仕事をするために組織がある。社員も取引先も、最終的
に顧客の要望に応えられなければ仕事をする必要はない。「仕事イコール
顧客の要望に応えること」と思ってもらわないといけない。

「顧客・社員・取引先」の優先順位を間違えないようにしてほしい。うま
くいっていない会社は、大抵その順序が逆になっている。「取引先・社
員」が大事で、次に「顧客」となっている。
そうではなく、仕事をするために組織があって、顧客の要望に応えるため
に取引先・社員があるのだ。何かが機能せず、組織がおかしいなと思った
ときはいつも、この順序を正すようにしていただきたい。

「壁のないプロジェクト主義」とは何が。
プロジェクトは、目的が達成され満たされたら解散するものだ。プロジェ
クトというものには期限がある。逆に、つねに期間・期限があると思わな
いといけない。
われわれの業界もハイテク業界となんら変わらない。一つ状況が変わった
ら、根本的に組織とか仕事を変えなくてはならない。
同じ事を永遠にやっていたら会社はつぶれる。

当社のいる業界は、ある意味ではハイテク業界に一番近いかもしれない。
これまで「NO」だと言っていたものが突然「YES」になり、「YES」
といっていた事がNO」になる可能性が非常に強い業界だ。壁をつくった
ら、マーケットや会社全体が見えず失敗するだろう。だから組織は固定せ
ずに、いつでもプロジェクト単位で進めるのが良いと考えている。
例えば、あるプロジェクトでは部下が上司となるようなケ-スがあっても
良いと思う。会社というのは、もともとそういうものではないだろうか。

⇒組織をつくってから仕事をつくるのではなく、「仕事イコール顧客の要
望に応えること」、「顧客・社員・取引先」の優先順位を間違えないよ
うにといっていまうす。
また、組織はプロジェクト的で、目的と期間・期限があるのだとも言い
切っています。大企業病、官僚制組織などにならないよう引き締めてい
ます。

――――――――――――――――――――――――――――――

第21条~第23条の解説、最後になりました。お疲れでしたか。でも、
やはりここまで経営者の想いが込められているのかがよくわかり、今日の
ユニクロの快進撃がわかってきたような気がします。

――――――――――――――――――――――――――――――

また、「一勝九敗」にはこんな文章もあるというものを、長い経営理念の
合間に適宜引用紹介していくので、参考にしていただきたい。

● 新業態も自分たちで新たな産業を作るつもりで

新たな分野への進出も、海外店舗出店と同じように投資と収益を勘案しな
がらの挑戦になるだろう。やはり自分たちで工夫して新しい産業をつくる
という覚悟で、自力で拡大再生産できるようにやらないといけない。先発
企業の模倣だけでは絶対にうまくいかない。目分たちでいろんな壁をブレ
ークスルーしないとダメだ。逆に考えれば、古い産業ほどそういうチャン
スがまだまだ残されているのではないだろうか。

経営理念の第11条に「管理能力の質的アップをし、無駄を徹底排除し、
採算を常に考えた、高効率・高配分の経営」という項目がある。どんな新
しいことを始めるのにも、無駄を排除し採算を常に考えていかないと、生
き残っていけない。資金や人材など経営資源はつねに有限である。

それをどのように有効活用して利益を出すか、新しい方法を考えて実行す
る。利益が上がってから向上した基礎体力を土台にして次の耕しい手を出
す。次の商売を始めるためには、用意周到、そして積極果敢でありたい。

多分、どんな企業もやってきたことであろうし、いまさらという感がある
かもしれないが、やはり重要なのは原理原則なのだ。企業が成長、拡大す
るときには、このことを決して忘れてはならない。

⇒有限な経営資源をどのように有効活用して利益を出すか、新しい方法を
考えて実行するのだが、重要なのは原理原則であると言っています。

――――――――――――――――――――――――――――――

●商売の基本は「スピード」と「実行」

経営理念の第九条に「スピード、やる気、革新、実行力の経営」というも
のがある。先頭に掲げた「スピード」こそ、商売や経営に欠くべからざる
大事な要素だ。ユニクロの展開は社名にFASTと現れているとおり、この
スピードがすべての原動力になってきた。

スピードがない限り、商売をやって成功することはない。だから、ぼくは
失敗するのであれば、できるだけ早く失敗するほうがよいと思う。早く気
づいて、失敗したということのひとつひとつを自分自身で実感する、そこ
が一番大事。その次に、失敗しないようにするにはどうやっていくかを考
える。そこで「工夫」というものが生まれる。

ほとんどの人が、失敗しているのに失敗したと思わない。たがら余計失敗
の傷口が深くなる。「回復の余地なく失敗する」ということは、商売や経
営の場合「会社がつぶれる」ことを意味する。「会社を絶対につぶしては
いけない」ということが、すべての根本だ。それを分かったうえで、早く
失敗しないといけない。

一直線に成功ということはほとんどありえないと思う。成功の陰には必ず
失敗がある。当社のある程度の成功も、一直線に、それも短期間に成功し
たように思っている人が多いのだが、実態はたぶん一勝九敗程度である。
十回やれば九回失敗している。

この失敗に蓋をするのではなく、財産ととらえて次に生かすのである。致
命的な失敗はしていない。つぶれなかったから今があるのだ。

もうひとつ大事なことは、計画したら必ず実行するということ。実行する
から次が見えてくるのではないだろうか。経営者本人が主体者として実行
しない限り、商売、経営もない。頭のいいと言われる人に限って、計画や
勉強ばかり熱心で、結局何も実行しない。商売や経営で本当に成功しよう
と思えば、失敗しても実行する。また、めげずに実行する。これ以外にな
い。

極端に言えば、あらゆる計画は机上の空論だ、とぼくはいつも思ってい
る。いかに努力して計画しても、現実にブチ当たってみるまでわがらない
ことが多い。逆に、自分で計画しないと机上の空論さえもできず、実行す
ることもできない。

計画完了後の目分の姿を予想するのが計画。自分の姿を見ようとしたら、
計画して失敗するのが一番いい。あ、これはこう計画していたんだけれど
も、ここが違ったな、ということがはっきりわかり、次はこういうふうに
しようとトライする。このことが成功につながると思う。十戦十勝ほど怖
ろしいものはない。一勝九敗だからこそ、ひとつの成功に深みがあり、次
につながる大きなパワーが生まれるのだ。

情報や環境を分析し整理することに長けている経営者はよくいる。しか
し、こういう人ほど失敗を怖れ実行しない。環境の変化に対応しながら自
分自身も変身し続けないとダメになってしまうことが分かっていながら、
実行しない。今の日本そのものではないか。

⇒スピードと試行錯誤、失敗の連続、そしてその失敗の体験を次に活かす
ことが大切とも言っています。また、わかっていても実行しなければ何
にもならないともいっています。

――――――――――――――――――――――――――――――

⇒ ● まとめ

中小企業では経営理念のない会社も多く見られます。また、経営理念では
メシが食えないということを言う人も多く見られます。しかし、時代の変
化に対応し生き残り勝ち残って成長発展している企業は、創業者なり後継
者なりの経営に対する想い(理念)やビジョンが必ず反映しているように
見受けます。従業員や仕入先や取引先、金融機関やお客様、そして社会に
も受け入れられているのではないでしょうか。

皆が悪い悪い、ダメだダメだ、といっている中でひとり勝ちをしているユ
ニクロの快進撃の秘密を探ってみました。23条もある長い長い経営者の
想い(経営理念)、それも数年の年月をかけて体験を通し補足し築きげて
きたものがあるからのように感じ取りました。

長い道のりをかけて一勝九敗、その結果が今日の快進撃なのでしょう。

また、経営理念は作るだけでなく、それを垂範率先し実践する経営者がい
なくては機能しません。

みなさんはどう感じ取りましたか。
そうだよな、すごいよね、で終わってしまうか、ひとつでもふたつでもま
ねできるものがある、よしやってみよう、という方がおられるはずです。
これを機に一歩を踏み出しましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

さて、わたしは・・・

またこれを読んだあなたは・・・・

共感し、いいと思い、これならできるよ、と思ったらやってみましょうよ。
続けていると何かが起きてくると思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今日も一日、明るく、元気に、仲良く、喜んで取り組んでいきましょう!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ビジネスをシステムとしてとらえ あなたの夢実現をアシスト、ナビゲート
しています

渡邉ビジネスシステム研究所 中小企業診断士 渡邉 勲
E-mail watanabe-bsl@nifty.ne.jp
URL http://www.wbslabo.jp/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

SNSでフォローする