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第5回:ブランドとは提供するメリットとそれに対する認識

コラム・連載
前回ブランドであるか(ブランド力があるか)どうかは買い手が認識して決める」と述べました。もう一つブランドについて大事なことがあります。それは、
「買い手は、そのブランドに明確なメリットがあるから買う」
いうことです。
モノ・サービスを買うということは、お金を対価と交換するということです。ではなぜお金を払ってその対価を得ようとするのでしょうか。それは、モノ・サービスにはメリットがあるからです(専門的には「ベネフィット」と呼ぶのですが、わかりやすく「メリット」とします)。食べ物だったらお腹がいっぱいになって食欲が満たされる、洋服だったら寒暖を防ぐと同時に自分の魅力を高めてくれる、などです。
これはブランドについても同じです。なぜブランドを選ぶのか?なぜブランドだと高くても買ってしまうのか?それはそのブランドを選んだり買ったりすることに何らかの「メリット」があるからです。強制的に何かを買わされることはありません。誰もが(程度の差こそあれ)自分の意思で好きなブランドがあり、ブランドを選んでいるのです。
ブランドもそのメリットの一つです。ブランドといえども経済原理から離れた不可思議なものではありません。ただ、そのブランドのメリットは「お腹いっぱいになる」「疲れが取れる」などの単純なものではなく、様々なメリットを複合的にまとめて「ブランド」と呼んでいるので理解が難しいのです。
冒頭のポイントを言い換えると、
「買い手が他ではなくそれを選ぶ、明確なメリットを感じる点のことをまとめてブランドと呼んでいる」
です。
ここで明確なメリットを「感じる」としている点に注意してください。繰り返しますが、ブランドは「主観」で決まります。そのため同じブランドでも人によって評価が別れることは珍しくありません。
最近の例でいえば、「ソニー」というブランド聞いて何を連想するでしょうか。先進的な電機メーカーとポジティブな連想をする人もいれば、その反対のネガティブな連想をする人もいるかもしれません。また人によっては「音楽や映画、金融など様々な事業がある」「プロ用のテレビカメラを作っている」など幅広い答えが出るはずです。人の認識の数だけブランドがある、とも言えるでしょう。
人の頭の中は容易にコントロールすることはできません。テレビCMをガンガン流せば、数百円のお菓子くらいなら買ってみようかとも思うかもしれません。しかし「認識」はそう簡単には変わりません。だから「誰でもブランディングが簡単に出来る!」というのは「人の認識を簡単に変えられて洗脳できる!」と言っているようなものです。人の認識はそう簡単に変化しません。
ではブランドは努力してもどうにもならないものなのか、というとそうではありません。そこには「コツ」があります。
次回以降に詳しく見ていきましょう。
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