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第9回:ブランドをつくる3ステップ – 2.お客さまの「ラク」に変換

ブランドをつくる3ステップをお話しています。

【ブランドづくりの3ステップ】
 1.自社の強み、得意分野を挙げる
 2.それらをお客さまの「ラク」に変換する
 3.その「ラク」を保証し、伝える
前回は、一つ目の「1.自社の強み、得意分野を挙げる」をお話しました。本日は二つ目のステップです。
一つ目のステップで自社の強みや得意分野が明らかになると、「なるほどこれがその企業らしさ=ブランドなんですね!」と思いがちです。でも実はこれが一番犯してしまいがちな誤りです。
例えばあなたの目の前に二人の異性が現れたとします。
Aさんは、いかに自分がすごいか、優れている点があるかをアピールします。
Bさんは、あなたの気持ちを思いやること、あなたと趣味や考えが合うことをアピールします。
さて、あなたが魅力を感じるのはどちらでしょうか。
強引なAさんがいい、という人も中にはいるでしょう。しかしたいていは自分にとってぴったりで自分を大事にしてくれそうなBさんを選ぶのではないでしょうか。自分の自慢ばかりしてくる人よりも、自分のことをわかってくれる、思いやってくれる人と仲良くしたいのではないでしょうか。
商品やサービスについてもそれと一緒です。最初のステップで強みや長所が明らかになり、それを「こんなに優れているんだ、だから買うべきだ」と押し付けてしまうと、買い手は離れていってしまいます。それは自分の自慢ばかりしている異性のようなものです。相手の気持ちをこちらに向けて「これならいいかも」と思ってもらうには、「あなたにとってどういいか」を伝える必要があります。
それが二番目のステップ、「自社の強みや得意分野をお客さまのラクに変換する」です。
最初のステップでわかった強みや得意分野をそのまま伝えるのではなく、「なぜこれがあなたにとっていいか」とお客さまの立場に立って変換してあげるのです。
最初のステップの例で、食品会社が「技術力が高い」→「無菌充填装置がある」という例を出しました。これを買い手に伝えたところで、何も説得力がありません。買い手は商品ならともかく、工場の設備に興味はないからです。あなたも自分の車や携帯電話がどんな工場で作られているか、考えたことすらないはずです。だから「無菌充填装置がある→保存期間が長くなる」などと言い換える必要があります。
しかしこれでもまだ不十分です。保存期間が長くなる、と聞いてそれはいい!と思う人もいるかもしれませんが、まだその良さがピンと来ない人もいるかもしれません。そんな人のために「ずっと家に置いておけるから何度も買い物に行かなくていいですよ(手間が省ける)」「セールのときにまとめ買いできますよ(節約できる)」などと具体的な良さに変換するのです。そうすることで「なるほど、確かにそれはラクだ!」と納得してもらえるのです。
先日、百貨店のタオル売り場を見ていました。タオルは一般的には差別化が難しく「吸水性がいい」「肌触りがいい」といった一般的な宣伝文句ばかりです。そこであるタオルに目が止まりました。そのタオルの宣伝文句は「部屋干しタオル、お部屋でもすぐ乾いて匂いにくい」でした。これこそまさに買い手にとってのいいこと=ラクができることです。
タオルというと使うシーンばかり連想し、使用感をアピールしがちです。一方、実際に生活の中でのタオルのトータルな使い勝手を考えると、干したときに乾きにくいという悩みを持つ人も多いはずです。そこで「部屋干しでもすぐ乾きますよ」と具体的な良さを提案すれば、「確かにそれで悩んでいる、これがいい!」と私のように考える人は多いのではないでしょうか。
強みや得意分野をそのまま伝えるのではなく、買い手の「ラク」に変換してあげることが二番目のステップです。次回は最後、三番目の「3.そのラクを保証し、伝える」についてお話します。
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