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事業再構築補助金とは?~申請対象や方法、期間を解説~

2021年1月、新型コロナウイルス感染症流行で落ち込んだ経済状況を回復させるため、中小企業などへの支援策を中心とした令和2年度第3次補正予算が、参議院本会議で可決・成立しました。数ある支援策のなかでも、1兆円を超える予算がかけられている「中小企業など事業再構築促進事業(事業再構築補助金)」は、多方面から注目を集めています。

今回は、3月26日から公募を開始した「事業再構築補助金」について、申請できる対象や方法、期間を解説していきます。

事業再構築補助金の概要

新型コロナウイルス感染症流行が長引くにつれて、売上や需要が低下する業種や会社が増えてきました。同時に、「ポストコロナ」「ウィズコロナ」と呼ばれる時代の変化に対応するべく、さまざまな事業が生まれています。この状況は数年かかると見込まれています。

事業再構築補助金は業態・事業・業種転換、新規事業分野への進出、事業再編など、中⼩企業や中堅企業の事業再構築を⽀援すること、事業再構築を通じて企業の成長や海外展開の強化、市場の新規開拓などにより、⽇本経済の構造転換を促すことを目的として創設されました。

事業再構築補助金の対象となるもの

具体的な要件は次の通りです。

事業者

新型コロナウイルス感染症流行の影響で経営状況が厳しくなっている中小企業(※1)、中堅企業(※2)、個人事業主、企業組合などです。

(※1)中小企業の定義:中小企業基本法で定められている「中小企業者の定義」と同様。

業種資本金従業員数(常勤)
製造業、建設業、運輸業3億円300人
卸売業1億円100人
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)5,000万円100人
小売業5,000万円50人
ゴム製品製造業(自動車または航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)3億円900人
ソフトウェア業または情報処理サービス業3億円300人
旅館業5,000万円200人
その他の業種(上記以外)3億円300人

(※2)中堅企業の定義:

  • 中小企業基本法に定める中小企業者に該当しないこと。
  • 資本金の額または出資の総額が10億円未満の法人。定められていない場合は、従業員数(常勤)が2,000人以下であること。
  • 事業再構築補助金へ申請するとき、課税所得が確定している、もしくは申告済みの過去3年分(事業年度または年)の平均額が15億円を超えていること。

申請要件

売上が減っている

申請前直近6ヶ月間のうち、新型コロナウイルス感染症流行以前の3ヶ月の合計売上高のほうが、任意の3ヶ月(連続しててもいいし、してなくてもよい)の合計売上高より10%以上減少していること

認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する

  • 認定経営革新等支援機関と一緒に、事業再構築に向けた事業計画を策定する。案件の補助金額が3,000万円を超える場合、金融機関(銀行、信用金庫、ファンドなど)も参加する

※金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみでも可。

  • 以下の付加価値額(営業利益、人件費、減価償却費を足したもの)の増加を、事業再構築補助金事業終了後3~5年で達成できるような事業計画を立てること
    •     付加価値額が年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上
    •     従業員一人あたり付加価値額の年率平均3.0%(同上5.0%)以上

事業再構築に取り組む

経済産業省が通達している「事業再構築指針」に沿って、企業と認定経営革新等支援機関、金融機関が一体となって、⾃社の強みや経営資源(ヒト/モノなど)を活かした事業計画を立てて、新たな市場への事業展開や業態・事業・業種転換などに取り組むこと

補助額と補助率

事業再構築補助金には、「通常枠」、「卒業枠」、「グローバルV字回復枠」、「緊急事態宣言特別枠」の支援タイプがあります。同一法人・事業者の応募は、1回の公募につき1回しかできませんが、第1回公募で不採択となった事業者は、第2回以降に再度申請可能です。またそれぞれの枠には、補助対象経費も設けられています。またそれぞれの枠には、補助対象経費も設けられています。

中小企業もしくは中堅企業といった企業の種別により、以下の表の通りに補助額と補助率が変わります。

通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠

緊急事態宣言特別枠

緊急事態宣言の発出で自治体から求められた、飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛などで、2021年1~3月のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少していること

経費

主要経費建物費(建物の建築・改修に要する経費)、建物撤去費、設備費、システム購入費
関連経費※上限が設けられる予定外注費(製品開発に要する加工、設計等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)、研修費(教育訓練費等)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)、リース費、クラウドサービス費、専門家経費

事業再構築補助金は、基本的に設備投資を支援するものですが、補助対象企業の従業員の人件費及び従業員の旅費は補助対象外です。

事業再構築補助金の申請方法

インターネットによる電子申請システムでのみ、申請を受け付けています。申請には、GビズIDプライムアカウント(https://gbiz-id.go.jp/top/index.html)の取得が必須です。アカウント取得が済んでいない場合、速やかに利用登録を行いましょう。GビズIDができるまでには2~3週間ほどかかるため、申請をお考えの場合は、事前に取得しておかれるとよいでしょう。

なおGビズIDは、事業再構築補助金に採択された後の手続きでも使用します。

事業再構築補助金の申請期間

事業再構築補助金は、2021年3月26日より公募開始しました。GビズIDを使っての申請、応募締め切りの日程は以下の通りです。

公募開始:2021(令和3)年3月26日(金)
申請受付:2021(令和3)年4月15日(木)予定
応募締め切り:2021(令和3)年4月30日(金)18:00厳守

事業再構築補助金の注意点

事業再構築補助金を活用するにあたって、いくつか注意点があります。申請の前に今一度ご確認ください。

  • 「通常枠」、「卒業枠」、「グローバルV字回復枠」、「緊急事態宣言特別枠」の支援タイプは申請後に変更できません。また、一度事業再構築補助金を受けると、再度申請できません。
  • 申請前に、書類に不備や不足がないことを必ずご確認ください。不備がある場合(例えば、中堅企業であるにも関わらず、中小企業の補助枠で申請することなど)は、審査できない可能性があります。
  • 申請の結果、「採択決定」となった場合、「補助金交付申請」をしていただきます。採択結果はあくまで採択の可否の通知であり、事務局の審査や事務局と企業とのやり取りなどで金額が決定する点にご留意ください。
  • 以下に該当する事業計画は、採択不可または交付取消となります。
    • 本公募要領にそぐわない事業
    • 具体的な事業再構築の実施の大半を他社に外注または委託し、企画だけを行う事業
    • 専ら資産運用的性格の強い事業
    • 建築または購入した施設・設備を自ら占有し、事業の用に供することなく、特定の第三者に長期間賃貸させるような事業
    • 主として従業員の解雇を通じて付加価値額要件を達成させるような事業
    • 公序良俗に反する事業
    • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第121号)第2条第5項及び同条第13項第2号により定める事業等 ※申請時に、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第121号)第2条第5項及び同条第13項第2号により定める事業を実施している中小企業等であっても、当該事業を停止して新たな事業を行う場合は、支援対象となります。
    • 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条に規定する暴力団または暴力団員と関係がある中小企業等による事業
    • 政治団体、宗教上の組織または団体による事業
    • 申請時に虚偽の内容を含む事業
    • その他申請要件を満たさない事業
    • 重複案件
      • 同一法人・事業者が今回の公募で複数申請を行っている事業
      • テーマや事業内容から判断し、(過去または現在の)国(独立行政法人等を含む)が助成する他の制度(補助金、委託費、固定価格買取制度等)と同一または類似内容の事業
      • 他の法人・事業者と同一または類似内容の事業

その他、詳しくは下記のホームページをご覧いただくか、事務局へお問い合わせください。

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