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目指せゴルフ場の勝ち組。市場縮小に勝つマーケティング。【0】

本記事は経革広場の読者に有用だと考えられる「ECマーケティング人財育成ブログ」の記事をJASISA事務局が選び、株式投会社ECマーケティング人財育成の許可を得て一部修正をし転載したものです。


ゴルフ場再建のために課した課題とは‥!?

弊社、株式会社ECマーケティング人財育成の取締役で、「週刊ダイヤモンド」や「もしドラ」、
最近だと「伝え方が9割」なんかで有名な元ダイヤモンド社の社長&会長を勤めた岩佐さんから聞いた話です。面白い話だったので、まずはそれを書きます。

あるところに潰れかけのゴルフ場があった。赤字続きの経営難、よくある話だ。
最後の賭けと思って呼んだコンサルタントは元トヨタのコンサルタントだった。
元トヨタのコンサルタントがどんなコンサルティングを!?
みるみる数字が上がっていくようなアイデアを提案してくれるのではないかとみんなが期待をした。
ところが、コンサルタントが指示したのは、とても地道で、面倒なことだった。

コンサルタントはバックヤードの会議室全面に大きな紙を貼らせ、大量の黒マジックを用意させた。
そして、1日1個、改善アイデアを書かなければならない。それも全員。
責任者はもちろん、フロントのお姉さんや、掃除のおばちゃんまで、社員・アルバイト問わず全員だ。
コンサルタントは毎週水曜日にコンサルティングにやってきて、
毎日1人1個の改善案をきちんと出しているかを正確にチェックする。
だから、地道で面倒な作業でも毎日やり続けなければならない。

売店のおばちゃんが出した、改善アイデアとは‥!?

1日1個、毎日アイデアを出していると、当然ながら持ちネタがなくなってくる。
改善アイデアをなくさないようにするためには、毎日常に、何が改善できるかを考えながら仕事を行わなければならない。
そして、続けることによって、それは息を吸うように自然のこととなり、ひとつの習慣になっていく。
そして、1人1人、1つ1つの仕事の見方・捉え方・考え方が自ずと変わっていくのだ。

このゴルフ場の6番だか7番だかがパー3のショートホールだった。

そして、そのホールのティーグラウンドの横に、小さな売店があった。

小腹が減ってチョコレートをつまんだり、肌寒い日にあたたかい缶コーヒーを飲んだり、
ラウンド中にひと息つくための売店だ。
ある日、この売店を担当するアルバイトのおばちゃんが「ピンを少し難しくできないでしょうか?」という改善アイデアを出した。

このショートホールのピンの位置が簡単だと、どんどんプレーヤーが通過してしまう。

ピンの位置を難しい位置に変えて、組のうち1人や2人がOBを打ち込むようになれば、

ショートホールの前で次の組が滞留し、売店を利用してくれる可能性が高くなるのでは、ということだ。

ちなみに言うと、このショートホールのピンの位置が修正された後、

次のミドルホールでは「人が滞留して困るのでピンの位置を優しくしてくれ」という改善アイデアが出されたらしい。

徹底して継続することで、行動習慣が変わっていく‥!?

もちろん、ここで言いたいのは、ピンの位置を変えれば売店の売り上げが上がるね、
ということではなく、売店のおばちゃんからもこのような改善アイデアが出てきた、ということだ。

毎日1個を徹底して続けたからこそ、行動習慣が変わり、改善アイデアが掘り下げられたわけだ。

このおばちゃん、すごくないですか? こんな改善の実践を続けた結果、

このゴルフ場は新規顧客・リピート顧客ともに増え、経営難を脱し、今でも元気に営んでいるらしい。

この改善を行う中で一番大変だったのはマネージャーらしく、毎日1人1個の改善アイデアに対し、
赤文字で必ずそのレビューを書かなければいけなかった。

また、改善アイデアの優先順位の決定と実行スケジュールの作成もマネージャーの役目であり、

その点ではコンサルタントに徹底的に鍛えられたわけだ。

このマネージャーが実は一番仕事力が上がって、コンサルティングのメリットを享受したんだろうけども。

と、そんな話なんですが、これがトヨタ式の「毎日改善」というものなんですね。

もし、このゴルフ場の再建を弊社が行うとすれば、「データを取って、毎日改善」という形でやれそうです。

というわけで、ゴルフ場の再建を次回からのブログのテーマにします。


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