地域や企業にデジタルトランスフォーメーションを実現するための情報をお届けします

地方創生の新しい企画やイベントとECのロングテールの符号の一致

地方創生の新しい企画やイベントとECのロングテールの符号の一致

ECの魅力のひとつに実店舗で売れない商品が、ネットの検索で売れる場合があり販売する商品数を増やせば購入され損はしないというロングテール理論があります。販売数をX軸に販売数をY軸にしたグラフの波形はもともと確率をゼロにするものと同じです。

hugo.jpg

ロングテールの法則とは

商品の売り上げを、販売数を縦軸に、商品を横軸にして、販売成績の良いものを左側から順に並べると、あまり売れない商品が右側になだらかに長く伸びるグラフが描かれます。左側だけ急峻に高くなっているのは、販売数が大きな商品が全体ではわずかな品目であることを示し、右側が低くなだらかなのは販売数量が低い商品が全体の品目数ではほとんどを占めることを表しています。ただし非常に多くの種類を取り扱う必要があります。このグラフの、恐竜の尻尾(tail)のような形状から「ロングテール(図中b部)」と呼ばれています。
※Wikipedia「ロングテール」より抜粋
ロングテールのグラフを図に示ており、一般的なロングテールの法則は商品数と売り上げ個数であり、これは図中のパターン1の意味として捉えられています。もともとロングテールの形状はY=1/Xのグラフと形状が同じであり永遠にゼロに集束しており決してゼロにはならないので時間や距離など様々な変量と反比例する図のパターン2となります。
ここでのロングテールは経過時間ともに検査結果がゼロに集束する意味として使います。

ec-hugo-0301.png

ECとロングテール

あるネットショップでは2000商品を扱っており、いちばん売れない商品が年間で3000円の利益があることが分かりました。
1商品をページに掲載する経費が平均で3000円、この時点で純利益0円、これ以降は2000商品以上の掲載を止めました。
さらなる長いロングテールを求めるよりも、この場合は主力商品のページ改善に力を注ぎその結果に主力商品の売上が伸びると再びロングテールの末端が伸びるというシーソーゲームの形で売上向上のバランスがとれます。

ロングテールの確率的な意味

もちろんロングテールの言葉の発生は商品個数と売上個数の関係ですが、このようにスタート時は大きく経過するとゼロに収束する数値はいろいろ考えられます。
むしろロングテールとはマイナスにならない永遠の問題と解釈することができるかもしれません。大きなネットショップでも発送ミスは必ずあります。筆者が聞いたショップでは2000件の発送で1件の発送ミスがあるそうです。1日に1000件の発送では平均すると0.5個となります。
逆に20000件の発送では1日に10件の配送ミスになります。
もちろんネットでの発送ミスの確率は通常は標準化されていません。仮に2000件に1件のミスを許容件数とすると1日に100個を発送する場合は20日に1件の発送ミスは許容しなくてはいけません。
しかし10日に1件の発送ミスはならミスが多いと判断することになります。
変化量が1より減じた場合は、ものごとは確率的にとらえることができます。
1日に2000個以下の発送になると、何日に1件の発送ミスが起こるかという確率になります。図の場合では1日の発送軒数が1000ならば50%の確率で1個が発生するということです。
これは標準化していない場合は予め許容できるミスの件数を決めておきミスの発生個数を観察することで従業員の仕事の内容をチェックすることが出来ます。

ec-hugo-0302.png

イベントはロングテールになってはいけない

ある病院の患者の診察の待ち時間は平均して1時間である。
ある人気ラーメン店の行列は平均して10人である。
これはよく例示される待行列というコンピュータの理論ですが、ECにおいても月商が100万を超えたあたりから数日間の売上平均をとり折れ線グラフにするときれいな曲線を描いていることが分かります。月商が多くなると日々の売上が曲線となります。
つまり売上が安定するとその先の売上を予測できるようになります。
例えば楽天に出店すると日々の売上グラフが表示されますし、楽天からはその月のトレンド予測として、よく売れそうな日や逆に落ち込む日を示しています。
参加する店舗は自社の売上と楽天が企画するイベントに参加して売上のトレンドを上げようと計画を立てています。
ポイント倍付・買い回り企画・スーパーセール・感謝祭など様々な企画が用意されています。もちろん自社で企画しても構いません。
ここで気をつけねばならないのが、楽天に出店したばかりの店舗が企画に大金を使って参加することです。
今までの売上が発生していない場合は結果的にロングテールになる可能性が高いのです。
つまり企画されている時間は売り上げが伸びるが期間が過ぎるとゼロに近く落ち込むからです。
もともと日々の売上が安定していて初めてイベントを利用したトレンドの回復ができます。
図に理想的な売上推移を示しました。
トレンドが下がりそうな時期にイベントを企画します。
ただ一般的には既に売上が発生している店舗では通常の2~3倍程度の売上となるようです。
しかし売上が発生していない店舗ではイベントの売上の予測がまったくできません。なにしろ基準となる数値がないから予測ができないのです。

ec-hugo-0303.png

地方創生とイベント

山口県ではふるさと創生事業として観光資源の開発として「でかまるくん」という巨大水車や「地底王国ムーンバレー」などの施設などが建てられました。当初は賑わっていましたが、平日に訪れると観光客はひとりもいません。
つまりマイナスにならない限りは永遠にロングテールになり、現在は何日に1人来るかという確率的な観光地になっています。
同様に特産品開発も行われており6次化はどこも力を入れていますが、成功例を作りたいという政策になっているようです。このため補助金が無くなったときにロングテールとなる可能性があります。
イノベーションという言葉に代表される変革は、既存のサービスの延長上にあるべきでなく新しい分野として登場するものだと思います。
このため、数字の読める既存の特産品を売り込むことや、既存の観光資源に集客のためのイベントを起こすことがより安定した売上の回復になります。
シャッター通りに補助金で新規にお店を誘致するよりも、もともと頑張って地域を支えてきた商店を応援する方が彼らは商売上手なため売上の向上が見込めます。

まとめ

「二番煎じ」「打ち上げ花火」と批判される地方創生のプロジェクトがあります。
それぞれ標本数がないという欠点があります。ただ他の地域で成功しているからという理由だけでプロジェクトを始めるより、多い既存の資源を育てた方が成功する確率が高いことを述べました。これを一般的に持続的イノベーションと呼んでいます。破壊的イノベーションは現在の多くの自治体では難しいでしょう。

SNSでフォローする