経営戦略>経営計画書の作り方

経営コラム[12/07]
経営戦略
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−三段跳び その一 助走−

シモヤマ会計事務所
所長  下 山 弘 一



スポーツの三段跳び、踏切板を跳ぶことから始まる、言わずと知れた「ホップ・ステップ・ジャンプ」最初のホップとは英語でHOP(飛ぶ)です。その「飛ぶ」前に欠かせないのが助走なのです。
三歩で飛ぶ距離は、世界記録で18m29ですが、実際の競技ではその2倍以上の助走距離がとられます。
このことは経営計画を作るときでも同じことが言えるのです。経営計画をスタートしてしまうと、なかなか軌道修正はできません。また、安易な計画変更は、計画自体を台無しにする可能性があります。計画をスタートするまでに2倍以上のエネルギーを注がなければならないのです。

今回は、経営計画の助走にあたる戦略、目標の決定について、特に中小企業の経営者の方にとって心得ておかなければならない点をお話します。

−計画はライフサイクルから−
ライフサイクル=寿命。商品、サービスなど、新しいものが世の中に現れてから、巷に普及して、やがて新しいものに取って代わられる。会社の主力商品にも寿命があり、また、取引先にも寿命があります。
そして会社というものにも、当然寿命というものがあります、倒産しない限り会社というもの(器)は無くなりませんが、業態の変更、経営者の変更など、中身は変わっていきます。
日本の会社の80%は従業員10人未満、100人未満の会社は全体の98%にも達します。そのような中小企業にとって、会社と経営者、特に社長と会社はきっても切れない関係なのです。
人にも同じようにライフサイクルがあります。経営者といえども人間、新米社長時代から、働き盛りの40−50代、引退目前の60代、そのライフサイクルを無視する訳にはいきません。
会社のライフサイクルと、経営者のライフサイクルがうまくかみ合っていないと、経営計画は絶対にうまくは行きません。そのためにも、会社の戦略を立てる前に、経営者の人生の戦略を立てなければなりません。

人生の戦略とは、人生観をいいます。人生をどういう風に過ごしていくのかを決めることです。その人生の中に会社の経営をどのように取り込んでいくのか、経営者たるもの、きっちりとイメージ出来なくてはなりません。

《人生のライフサイクルの立て方》
 1.人生の目標を決める(人生の目標、仕事の目標、家庭の目標など)
 2.資源のたな卸しをする(能力資源、人脈資源、資産)
 3.資源の活用を考える(資源の活用方法、不足資源を補う)
 4.ライフサイクルの組み合わせを考える(自分と親、子供のライフサイクル、相続、事業承継など)

−戦略は見えざるもの−
私は税理士になる前に8年間、ある上場企業の百貨店で販売の仕事をしていました。社長の交代や、会社の経営方針が変更されても、現場の仕事にはあまり変更がありませんでした。新しい売り場ができて、その売り場に配置転換があったりはしますが、接客の方針や販売の方法など目に見えて変わるものはありませんでした。
経営方針=戦略であるとすると、戦略が変わっても現場での動きはあまり変わらないものなのです。つまり、個々の現場の動きから戦略は読み取りできないのです。

経営計画を作るサポートをする際、「他の会社の経営戦略が、どのように現場に反映されているのか、実際に体験することができないので、初めて戦略を立てる場合にはとても苦労する」という話を聞きます。
戦略の語源は、古代ギリシャ、アレキサンダー大王の率いる軍隊の指揮官の名前から来ています。戦略とは「大部隊の指揮官の部隊運用の術」ということが起源です。
名前のとおり、もともとは軍事用語だったのですが、今は経営用語として定着しています。プロシアの将軍、クラウゼヴィッツはナポレオンの戦闘を研究して書き上げた「戦争論」のなかで戦略を「戦争目的を達成するためにどのように複数の戦闘を使用すること」としています。
そのことを経営に置き換えると、「戦略とは経営を成功に導くための術」といえます。簡単に言うと、どのような商品(製品・サービス)を、どこの地域、どんなお客様に、どのような方法で売るのか考えることです。

ここで絶対に間違ってはならないことを申し上げます。
商品、地域、顧客にたいして圧倒的シェアをとっていない限り、弱者の戦略をとらなければなりません。つまり、その商品、地域、顧客でシェア2番目以降の会社は、弱者のスタンスで戦略を立てる必要があるのです。
会社の規模の大小は関係ありません、市場シェアが低ければ、この戦略で戦わなければならないのです。
 
《弱者の戦略スタンス》
 1.事業分野をできるだけ細分化する。(ニッチ、すき間を狙う)
 2.その分野でのナンバーワン(オンリーワン)を目指す
 3.営業活動は範囲を特定しておこなう
 4.顧客に対して接近できる方法をとる
 5.行動を読まれないように、競争相手の目をそらす

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