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−三段跳び その二 ホップ−
シモヤマ会計事務所
所長 下 山 弘 一

「お客様が何をほしいと思っているのかわからない」「お客様の気持ちがわからない」、男性と女性の恋愛のように、その思いはすれ違ってばかり。年々、売ることが難しくなってきている中、相手の気持ちをまったく考えないで、自分の思いに熱中するあまり、お客様との気持ちのミスマッチをおこして苦戦している会社が多く見受けられます。
経営を続けていけるかどうかは、お客様の気持ち次第です。つまり、「どのようにして自社の商品・サービスを(より多く、継続して)買ってもらえるか」にかかっているのです。「売れない」という現象を理由にしないで、なぜ売れないのかを真剣に考えて、この閉塞した状況から抜け出しましょう。
今回は、三段跳びでいえば、第一歩目のホップ。経営計画の要である、商品と顧客のニーズとのマッチングについてお話します。
−お客様の気持ちに接近する−
高度成長期のビジネスを実際に体験した世代は、そろそろシニア世代に差し掛かり、高度成長期という言葉も、成長率が横ばいやマイナスの状況では、はるか昔のことのように感じてしまいます。
「いいものを作れば売れる」 お客様の気持ちなど考えなくても、売り手がいいと思ったものを作れば売れた時代でした。いわゆる、売り手市場です。
景気が伸びているときには、全体の成長の中に飲み込まれて、ついつい売り手優先のように感じてしまうのですが。携帯電話、インターネット関連など特定の業種を除き、成熟期に入った今は景気の良し悪しにかかわらず、市場は買い手、つまりお客様優先なのです。
その買い手市場の中、どのようにして、お客様のニーズに近づけばいいのでしょう。
回転すしを例にとってお話しすると、従来のすし店からは、白い目で見られつつも着実に市場に浸透して、いまや海外にも進出しています。その回転すしは従来のすし店と市場が完全に競合しているのではなく、
会社の接待やお金にゆとりがある人が行く従来のすし店
家族連れで気軽に行く回転すし
うまく、お客様のニーズをとらえて、すみわけが出来ています。
そして、今までは低価格を売りにしていた回転すしも、目の前で握ってくれる店や大トロなどの高級メニューを売りにした店が出てくるなど、お客様のニーズの進化に焦点をあわせてマッチングしようとしています。
先にお話したとおり飲食業界の市場規模は14兆円です。その中で、回転すしはその位置づけを、和食→寿司店、といった風に、大雑把に市場を分けてはいないということです。家族、男性の団体、会社の接待、男女のカップルと、様々なお客様のニーズを考えて、どのようなメニューでもてなしをすれば喜ばれるかを徹底的に研究しています。
大企業であれば日本の市場全体をターゲットとすることも可能でしょうが、そのためにはン十億、ン百億といった莫大な資金が必要になります。そうではない中小企業にとっては目の前の市場を自社にあわせて切り取ることが必要になります。
1.現在の事業を、お客様のニーズに合わせて細分化する
2.関連する商品・サービスを、お客様のニーズに合わせて付け加える。
3.現在の商品・サービスを使って、お客様のニーズに関連する新しい市場を開拓する。
その中で、自らの経営規模に適した市場をターゲットとして決め、商品改良、新しいサービスの付加でお客様のニーズにマッチングさせます。
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