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【6回シリーズ】
中小企業に対する基盤強化税制の上手な活用の仕方
(6)技術力という基盤強化
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1. 中小企業投資促進税制は使える!!
中小企業が、その機動性創造性を活かし、積極的な研究開発に対する取り組みを支援するという目的の下に、研究開発費に対する税額控除の制度が、いわゆる「中小企業の技術基盤強化税制」です。
この税制自身は以前からある制度ですが、使われるケースが比較的少ないと思われます。
この制度の内容をよく理解して、独自な技術や製品等の開発による競争優位を企業戦略とする会社の場合には、その研究開発計画や社内外の研究開発体制を含めて戦略的かつ効果的に制度を活用することをお勧めします。
この税制は、他の特例と同様に租税特別措置法によって規定されていますので、平成18年3月31日までの期限のある法律でした。
平成18年度改正で目立ったことは、期限のある法律(時限立法)による制度であった「中小企業の技術基盤強化税制」が、期限の定めのない恒久的措置を基礎とする税制になったことです。
そして、従来の、“増加試験研究費の特別控除”と“試験研究費の総額に対する特別控除”の選択適用という制度が整理統合されて、恒久的な技術基盤強化税制としての試験研究費の総額に対する特別控除に増加額に対する特別控除を上乗せする二年間の時限措置を加えた制度になりました。
わかりやすく、しかも中小企業に有利な制度として使いやすいものになりました。
試験研究費に係る税額控除=(1)+(2)
(1)試験研究費の総額に対する特別控除
- 試験研究費の総額に係る税額控除制度 <期限の定めのない恒久措置>
当期の損金算入試験研究費の額×控除割合(※1)=税額控除額
(※1)控除割合=8%+試験研究費割合(※2)×0.2 (上限10%)
| (※2)試験研究費割合= |
当期の損金算入試験研究費の額
――――――――――――――――
当期以前4年間の平均売上金額 |
- 特別試験研究費の額に係る税額控除制度 <期限の定めのない恒久措置>
適用事業年度の試験研究費のうち、特別試験研究費(国の試験研究機関・大学等と共同研究、委託研究をして支出した経費等)がある場合には、当該特別試験研究費の額については一律12%を税額控除します。
1)+2)≦12%
ただし、税額控除額は法人税額(所得税額)の20%相当額を限度とします。
税額控除限度超過額は翌期に繰越しますが、損金算入試験研究費が前年度実績を超えるときは、その繰越控除限度超過額を控除することができます。
- 中小企業の特例 【中小企業者等税額控除限度額】 <期限の定めのない恒久措置>
1)、2)に関係なく
損金算入試験研究費の総額×12%≦法人税額×20% ⇒中小企業者等税額控除限度額
(2)試験研究費の増加額に係る税額控除制度
(損金算入試験研究費の額−比較試験研究費)×5%
※比較試験研究費=過去3事業年度の試験研究費の平均額
※本制度の適用を受けるには、当該年度の試験研究費の額が前2事業年度のうち最も多い事業年度の試験研究費の額(基準試験研究費)を超えている必要があります。
○適用期間:
法人 平成18年4月1日から平成20年3月31日までの間に開始する各事業年度

○試験研究費の範囲
◇製品の製造または技術の改良、考案もしくは発明に係る試験研究のために要する費用のうち所得の計算上損金に算入される額
◇試験研究を行うために要する原材料費、人件費(専門的知識をもって試験研究の業務に専ら従事する者に係るものに限ります。)と経費、及び外部への委託試験研究費
中小企業で問題なのが、試験研究費の範囲の定義の中にある「人件費」です。
その”専ら従事する“という規定が、一切他の業務を兼任することなく、研究所勤務のような立場で働く社員を想定すると、多くの中小企業では算入できる試験研究費がなくなっていますケースが生まれます。
【専門的知識をもって試験研究の業務に専ら従事する者】の定義を以下のように理解して、研究開発の体制を作り進めてください。 その際には、当該社員の人件費が期間と費用に合理的に按分計算できるように、計画書。報告書。あるいは勤務状況の記録を作成保存しておきましょう。
- 試験研究簿門に属している者や研究者の肩書きを有する者等の試験研究を専属業務とするもの。
- 肩書きや帰属は試験研究職ではないが、研究開発プロジェクトの全期間中試験研究に従事する者。
- 次の項目を全て満たすもの
- その研究者が研究プロジェクトチームに参加し、全期間ではないが、担当業務が行われる期間専属的に従事すること。
- 担当業務が試験研究に欠かせないものであり、専門的知識が担当業務に不可欠であること。
- 従事期間がトータルとして相当期間あること。
- 担当業務への従事状況が明確に区分され、担当業務に係る人件費が適正に計算されること。
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