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経営とIT (3)
「IT投資減税と研究開発減税を活用しよう」@
BFL経営財務研究所 杉田 利雄
SAS-Web Partner

今年1月、大手の電気・電子機器メーカーから「IT投資減税に関するパンフレット」を作り
たいので、協力して欲しい旨の打診があった。
主宰する経営財務研究所に400人を超える税理士、公認会計士の会員がいることに期待をしたオファーのようだ。
他者に先駆けて、法案を研究するのも悪くない、と思い快諾した。
早速、情報の入手に掛かったところ、法案内容は自民党や財務省のホームページなどからあっさりと手に入った。
IT投資減税(IT投資促進税制の創設)は、平成15年度の税制改正の一項目であり、この第156回通常国会で審議が行われる。
自民党のホームページによると法案の提出は、2月の上旬らしいが、減税先行型の法案であることから、可決の見通しが高い。
企業経営に関連深い、研究開発減税(研究開発促進税制の抜本強化)を加えた2つの減税策は、「産業競争力の強化と新たな産業・雇用の創出に向け、思い切った投資環境を整備
する」を目的とした税制改正の目玉商品となっている。
減税規模も各々6,000億円と大きい。
ホームページより、平成15年度税制改正のポイント(PDFファイル)をダウンロードできる。
経済産業省が作成したこの資料を精読したが、法案の目的や実施効果の解説が目立ち、具体的な減税適用条件などが分かりにくい。関連する情報の入手と、モデル企業
による減税効果シミュレーションに数日間を要した。
その結果、利益が出る会社もしくは利益を出せる会社には、たいへん魅力的な税制と考え
られる。
先ず、IT投資減税から解説したい。
IT投資促進税制の対象者は「青色申告書を提出する法人又は個人(事業を行う者)」と極めて広い。
減税方法は、税額控除(10%)と特別償却(50%)を企業側の意思で自由に選択できる。
また、資本金3億円未満の企業に限られるが、リース投資も税額控除(10%)ができる。これが、IT投資減税の骨格だ。
ただしIT投資減税には、いくつかの条件があるので、それも付記する。
@税額控除は、法人税額の20%を上限とし、1年分の繰越ができる
A適用期間を、平成15年4月1日以降に終了する事業年度とし、平成15年1月1日以降購入し、事業に使用した資産(ハードウェア、ソフトウェア)を対象とする
B資本金で大企業(3億円以上)と中小企業を区分し、減税対象金額の下限を設けている
・大企業⇒ ハードウェア 600万円以上、ソフトウェア 600万円以上
・中小企業⇒ハードウェア 140万円以上、ソフトウェア 70万円以上
Cリースについては、リース費総額の60%相当額に対する10%の税額控除とし、
以下の付帯条件が付いている。
※リース契約期間が4年以上で、リース資産の耐用年数を超えないこと等の要件をもとに、
リース費用総額200万円以上、ソフトウェアのリース費総額100万円以上が対象となる
リースについても、税額控除は、法人税額の20%を上限とし、1年分の繰越ができる
D対象となるハードウェアとソフトウェアには指定要件があるが、極めて広範なものであり、ここでは省略する
税金の話しは、少しばかり難解に思えるが、中小企業においては、年間で140万円以上のIT機器投資をするか、70万円以上のソフト投資をした場合には、減税の対象となる。
減税の方法には、税額控除と特別減税がある。利益が出る会社もしくは利益を出せる会社は、活用したいものだ。
税額控除と特別減税を会社側の自由な意思で選択できるわけだが、どちらが有利なのかは、会社の方針や経営状況によって異なる。
次回は、ケースを使って解説したい。
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