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新会社法

競争激化の中で生き残る「経営のヒント」

  
資金調達(その1)   

BFL経営財務研究所 杉田 利雄
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中小企業の資金調達方法つまり金融について、問われることが多くなった。
思うに、中小企業にも銀行・信金等の融資だけでなく、多様な資金調達の道が開けてきたためだろう。そこで今回は、中小企業に限ることなくさまざまな角度から資金調達法を調べてみた。
 
◆金融の分類(間接金融と直接金融)
  金融(正確には外部金融)には、間接金融と直接金融の2種類がある。
     
  ■間接金融(金融機関融資ともいう)
    ●間接金融とは「お金を借りたい人」と「お金を貸したい人」の間に、銀行や信金など の金融機関と呼ばれる第三者が存在する金融取引のこと。
    ●間接金融を取り合う使う機関
 ・公的金融機関
 ・銀行・・・(普通銀行)−(預金取扱機関ともいう)
 ・ノンバンク・・・(リース会社やサラ金業者、街金業者など)
   
  ■直接金融
    ●直接金融とは「お金を借りたい人」と「お金を貸したい人」が直接行う金融取引のこと。 「投資家」と「企業」が直接結ばれていて、証券会社は取引仲介の役割をはたす。
    ●直接金融の分類
 ・デット・ファイナンス(負債で調達する−私募債など)
 ・エクイティ・ファイナンス(株式で調達する−ベンチャーキャピタルなど)
 ・アセット・ファイナンス(資産の流動化−間接金融含む)
 
◆公的金融(間接金融や直接金融など)とその概要
  1.公的な間接金融
    @政府系中小企業金融機関
 ・国民生活金融公庫(政府全額出資)
 ・中小企業金融公庫(政府全額出資
 ・商工組合中央金庫(一部を商工組合等が出資)
 ・沖縄振興開発金融公庫(政府系中小企業金融機関ではないが、沖縄県において国民生活金融公庫や
  中小企業金融公庫と同様の業務)
 ・日本政策投資銀行(いわゆるベンチャー企業への融資で、数は少ない)
 ・農林漁業金融公庫(食品産業)
     
    A政府系中小融資3機関
 1)国民生活金融公庫
  ・個人企業や法人企業のうち資本金1000万円以下または従業員100人以下の製造業(商業・サービス業は
   50人以下)、理美容業や飲食店など生活衛生関連の業種を対象
  ・原則として無担保だが、第三者の連帯保証が必要
  ・商工会議所・商工会を通じたマル経融資、新規開業者向けの無担保無保証融資などがある

 2)中小企業金融公庫
  ・国民生活金融公庫の対象より規模の大きな企業や国民生活金融公庫の融資額では不足する企業が対象
  ・原則として担保が必要

 3)商工組合中央金庫
  ・出資している商工組合およびその構成員に融資を行う
  ・上記はあくまで原則であって、実際の業務は民間金融機関と同様に当座貸越や手形の割引も行う
     
    B中小企業総合事業団
 ・中小企業事業団と保険公庫、繊維産業構造改善事業協会が統合されてできた機関
 ・金融事業としては、融資部門と信用保証部門がある
 ・信用保証部門は、全国の信用保証協会の統括事業も行う
     
    C自治体の融資・・・国の助成を受けて都道府県が行う融資
 (1)小規模企業設備資金貸付制度
  ・従業員数20人以下の企業を対象に設備資金を融資する
  ・原則として必要額の2分の1かつ4000万円以内(創業者は3分の2かつ6000万円以内)
  ・無利子

 (2)中小企業体質強化資金助成制度
  ・中小企業総合事業団と都道府県が協調した、中心市街地活性化対策融資
  ・下請中小企業対策融資、地域産業対策融資、組合共同事業対策融資、地域中小企業新産業育成融資、
   地域中小企業特別融資の6種類

 (3)自治体が単独で行う融資
  ・形態は国の助成を受けて行う場合と概ね同様
  ・一般に制度融資とよばれ、ほとんどの場合、信用保証協会の保証が条件となる
 
  2.公的な直接金融
  ◆国や自治体が直接出資したり、社債を引き受けたりすることはなく、法律に基づいて設立された機関や第三セクター、公社などを通じて資金を供給する
    @投資育成株式会社
 ・「中小企業投資育成株式会社法」に基づき設立されたもので、東京投資育成(株)、大阪投資育成(株)、名古屋
  投資育成(株)の3社がある
 ・増資株の引き受け、社債の引き受けなどを実施
     
    A産業基盤整備基金
 ・86年に「民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法」に基づき設立
 ・現在では「新事業創出促進法」「産業再生法」「輸入、対内投資法」に基づき、出資業務を行っている 
     
    B新規事業投資(株)
 ・90年に産業基盤整備基金と民間企業により設立された機関で、96年からは日本政策投資銀行も出資
 ・主な事業は、投資対象と方法を法律により制限されたベンチャーキャピタル
     
    Cベンチャー財団
 ・「中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法」に基づいてできた制度
 ・中小企業総合事業団が都道府県に無利子で融資し、都道府県はそれをベンチャー財団(大半は既存の公社)
  に転貸し、財団が創造的な企業に出資したり、社債の債務保証をしたりするもの
 ・自治体が独自に同様の制度を設けている例もある
 
  3.補助金
  ◆金融とは異なるが、中小企業の資金調達手段のしとつとして、補助金や助成金がある
    @中小企業庁によるもの
 ・数多く(23種類前後)の種類や制度がある
 ・用途は多様で、合理化、近代化、地域経済の活性化、研究開発など、経営革新を促すためのものなどが主
 ・窓口は、都道府県か、振興公社など
     
    A厚生労働省の助成金
 ・雇用の創出・維持、人材確保、人材確保など、雇用に関わるものが中心
 ・企業団体を対象とするものを含めれば、40種類近くある
 ・主な窓口は、雇用・能力開発機構の都道府県センターなど
     
    B地方自治体によるもの
 ・基本的には、国の補助金と変わらない
 ・地域の事情によってさまざまなものがある
     
    C公的機関によるもの
 ・公的な金融機関によりマチマチ
 
  4.信用補完
  ◆中小企業の融資信用力を保管する制度(信用保証協会による信用補完制度)
    ・日本の中小企業金融において大きな役割を果たしている
・現在の信用補完制度の歴史は、1950年に中小企業信用保険法が制定
・中小企業庁が特別会計で金融機関の中小企業に対する融資に保険をつけたのが始まり
・信用保証協会が金融機関等の融資を保証し、それを事業団が再保険する仕組み(代位弁済額の70%。80%や
 90%の制度もある)保険されない部分は、各協会(最終的には出資している自治体や金融機関)の負担となる
 

2004年7月27日 経営財務研究所所長 杉田利雄

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