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社長(さん)!成り行きで経営していませんか?

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一燈を頼め

オーナー経営者のハッピーリタイアメント

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直ちには導入しない消費税の軽減税率

タックス・コム代表
税金ジャーナリスト 浅野 宗玄



★軽減税率は逆進性緩和に役立たない?
近い将来の消費税率アップの議論がいよいよ動き始めた。在任中が引き上げないという小泉内閣終了後をにらんでの準備だ。いつごろ、どれぐらい引き上げられるのかが最大の焦点だが、引上げの議論のなかで必ず出てくるのが軽減税率の問題。同一の税率が適用される消費税では低所得者層も高所得者層も等しく税を負担することになるので、所得に対する逆進的な負担を緩和するため、欧州諸国のように食料品や交通費などの生活必需品は税率を軽減すべきだという意見である。

これに関して政府税制調査会では、昨年6月に公表した「少子・高齢社会における税制のあり方」と題した報告書のなかで、「消費税率の水準が欧州諸国並みである二ケタ税率となった場合には、所得に対する逆進性を緩和する意味から、食料品等に対する軽減税率の採用の是非が検討課題となる」と明記している。「欧州諸国並みの二桁というのは、10%ではなく、おそらく15%ぐらい、二ケタの上のほう」(石税調会長)との考えだ。

つまり、現行の消費税率5%を少し上げたから軽減税率を採用とはならないとの姿勢だ。また、食料品等を軽減したとしても、高所得者層も当然食料品は買うわけだから、必ずしも軽減税率がすべからく逆進性負担の解消につながらない。それ以上に、消費税導入前の物品税では様々な物品に異なる税率で課税して苦労したが、その二の舞になるおそれがある。だから、軽減税率の導入は慎重にすべきだという意見が太宗を占めている。

★軽減税率は税制の複雑化と減収コストのみが存在
このような考え方は民間シンクタンクにもある。例えば、三菱総研が9月に公表したレポートにおいても、単一税率を維持すべきだと主張している。それは、わが国では所得や年齢の多寡による消費内容には相違がなく、複数税率の採用によって所得再分配の効果を働かせることは難しいという理由だ。むしろ、税制の複雑化と最大8000億円(税率1%の引上げあたり)の減収コストのみが存在すると指摘する。

複数税率を先行して採用した欧州各国の経験からみると、逆進性の緩和はあまり期待できず、税制の複雑化によって、事業者による記帳時の煩わしさ、徴税時の追加的な確認作業や還付の発生など面倒が多くなる。結局のところ、複数税率の採用は、政治的な妥協の産物というべき性格が強く、かつデメリットが多く本来目的は達成されていないという。だから、わが国では複数税率の採用は極力避けるべき、というのが三菱総研の主張だ。

★税率引上げは小幅な引上げを繰り返す公算大
所得の逆進性の問題について、政府税制調査会の基本スタンスは、消費税という一税目だけでなく、所得税の累進税率構造や資産税のからみなど税制全体、さらには社会保障制度などの歳出面を含めた財政全体で考える必要がある、というものだ。いすれにせよ、税率が15%程度以上にならなければ、軽減税率の導入の是非は検討しないことを明らかにしていることからすれば、当分は導入されないことになる。

というのも、消費税率の引上げスケジュールについては、日本経済のデフレ脱却ということを考えると、一挙にかなりの幅を引き上げるのは難しく、段階的に、例えば2%ぐらい、4〜5年おきに上げていくという意見が税調内では強い。15%まで引き上げられるのは相当先ということになる。先進諸国の消費税率はわが国の2倍以上だが、1990年代以降の引上げ幅は1〜2%とするケースが多い。小幅な引上げを繰り返すスケジュールの公算が大きいようだ。



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