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経営を語る

エグゼクティブ対談 【第31回】高田 明
(株式会社ジャパネットたかた 代表取締役)

自ら感動の人生を送ることが、お客様の満足感を生み出す(3/6)

最後に感動してもらいたいのは誰か

眞柄番組を拝見していますと、高田社長にしても、MCの塚本さんや中島さんにしても、商品説明の内容にハッとさせられることがあります。われわれメーカーが気づかなかった商品の特徴を捉えたり、本当に魅力的な使い方を提案されたりするような場面です。その商品を愛して販売していることが観ている側の心に響いてきますね。

 一方、メーカーの人間が説明すると、どうしても機能重視になって、お客様に理解できない言葉を平気で使いがちです。高田流の商品紹介は、一種のアンチテーゼといいますか、多くのメーカーが抱える問題を浮き彫りにしている気もします。

高田製品をつくる側と売る側という違いもあるでしょうが、突きつめると、何のために商売しているのか、という問題ではないでしょうか。企業にとって、収益をあげて社員を養うことも、社会や地域に貢献していくことも大切です。しかし企業本来のミッションは何かといえば、それはお客様に満足感を与えることです。

 社内で会議をしていると、議論がおかしな方向に進みだすことがありますね。議論のための議論になったり、会社のための議論になったりすることです。本当はお客さまをよろこばすために考えなくてはいけないのに、いつのまにやら関係のない方向に進んでしまう。そこが問題です。

  機能重視で説明するのは、メーカーさんの常識です。機能が素晴らしいと自負することは大切ですが、最終的に素晴らしいと感じてもらいたい相手は、自分たちではなくお客様です。

眞柄本来はそうですね。 

高田お客様が素晴らしいと感じなければ、商品の魅力が何も伝わっていないのと同じでしょう。これは会議で発言する場合も同じで、ただ発表すれば相手に伝わるというものではありません。自己満足はダメですね。まず相手があって、その相手にちゃんと伝えるというのが原点ですから。

 経営者の場合も同じです。私が自己満足で「こうだ!」といったところで、社員全員に理解されなければ、トップのメッセージを伝えたことになりません。それでは会社の事業が成り立っていかないでしょう。 

眞柄お話を聞いていると、高田社長はコミュニケーションを本当に大切にされていることがよくわかります。学生時代には英語を一生懸命に勉強し、観光客の写真をうまく撮影しようと努力したのも、コミュニケーションの大切さをよく知っているからではないでしょうか。

 高田社長は常々「感動を共有するショッピング」とおっしゃいますね。ショッピングと感動をミックスして提供しているということでしょう。わが家もジャパネットたかたでよく買い物させてもらいますが、よそで買うのとはどこか違う感覚がありますね。

高田僕にとって商品は、モノではないんです。生き物ですよ。 

眞柄生き物…ですか。

高田商品というのは、買った人たちに便利さを与え、暮らしを楽にし、幸せにするものです。つまり、買った人たちの生活を変えてしまうものです。商品にはそれぞれ役割がありますから、そこをきちんと伝えていくのが販売する側の使命だと思います。

 通信販売はお客様の顔は見えませんが、メディアを通して何とか伝えようとします。やっぱり人間はどこか心で通じるものがあると思いますから、いちばん大切なのはそこでしょう。 

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対談目次

1)先の目標は立てずに、目の前の仕事に熱中する

2)ラジオで成功を収め、テレビへと進出

3)最後に感動してもらいたいのは誰か

4)お客様のよろこびを基準にする「ジャパネット品質」

5)感動を基軸に社員たちを引っ張る

6)プロ集団を育てるためにも性善説の立場をとる

高田 明氏 ゲスト:高田 明氏
株式会社ジャパネットたかた
代表取締役

プロフィール

聞き手:眞柄泰利
マイクロソフト株式会社

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