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眞柄日本はモノづくりの強さに加え、知的財産立国もめざしています。優れた技術を持つ中小企業にとって、この問題は小さくありません。 大企業には知的財産を法的に保護するリソースが豊富ですが、中小企業の多くはそこまで手がまわらないのが実情です。まだまだその重要性を意識していない会社も多くみられます。関会長はどのような状況にあると捉えていらっしゃいますか。 関概括的には、中小企業はまだまだ知的財産についての意識が薄い、といえるでしょう。技術的に優れた製品をつくる、誰よりも効率よく速くつくる――そういったモノづくりの基準では実に真剣ですが、自分たちの技術が外部に流出し、利用されていることについてはわりと無頓着です。将来の自分たちが苦しくなる状況を招きかねない、というところまで考えが及んでいないのではないでしょうか。
コストの低い国や地域、たとえば中国あたりの工場では、日本の技術者が現地スタッフにモノづくりのノウハウを熱心に教えています。日本と同じレベルの製品がつくれるように現地スタッフをレベルアップしよう、技術を根づかせようと一生懸命に取り組んでいるわけです。 そのこと自体は素晴らしいのですが、モノづくりの技術やノウハウはわりあい容易にトランスファーできるという問題があります。そのノウハウは何十年もかかって自分たちが積み重ねてきたものなのです。当たり前のように利用している技術やノウハウが、実は貴重な知的財産だということに気づかなければいけません。 技術やノウハウはソフトウェア化して残す。あるいはナレッジのデータベースを構築する。誰かがノウハウを知りたいといってくれば販売してビジネスにする――そういった活動が必要とされているのです。ここは真剣に考えないと、日本製造業の将来を左右する重要課題になると思います。
眞柄最近は設計図が海外で流出し、高品質の製品も簡単に真似されるという話が聞かれます。知的財産については、日本国内もそうですが、国際的に価値観のバラツキが大きいですね。ITコーディネータ協会では、知的財産の問題についてどのように取り組んでいるのでしょうか。 関ベテランのITコーディネータたちは、経営課題や戦略テーマのなかに、技術と知的財産の問題を含めて指導しています。 特許庁では今年4月に「知財で元気な企業2007」を発表しましたが、中小企業を中心に全国110社が選ばれました。ITコーディネータには、生産管理や在庫管理だけでなく、知的財産にしっかりと注目した指導が求められているのです。 たとえば中国などは、生産ボリュームが日本とは格段に違います。安いものを大量につくる仕事は、これから日本が進んでいく道ではありません。高価でもバリューのある製品を先行開発し、その技術やノウハウを販売してビジネスを成り立たせるということです。 眞柄なるほど、そこまでITコーディネータに期待されるわけですね。ITによる経営革新という場合、単にツールとしてコンピュータを導入する以上の領域があります。ITコーディネータが担う役割はそれだけ大きいと。中小企業を対象にして、あるべき姿を主体的に打ち出していく団体は貴重な存在だと思います。 |
3)ツール先行のIT導入でなく、経営に役立つICT化をめざす
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