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眞柄教育の話題が出たのでうかがいたいのですが、最近、子どもたちの自殺が話題になっていますね。 一連の報道を見ていて感じるのは、地域社会の崩壊と学校教育の質の低下です。従来、子どもたちは地域のなかで見守られてきました。ところが都市化によって地域社会が崩壊したにもかかわらず、それを受け継がなければならない学校は、欧米、とりわけアメリカ型の効率偏重教育を採り入れすぎて、子どものメンタルな面にまで目が届いていないように思います。 そんななかで大人は子どもに何を伝えていけばいいと思われますか。 山本たしかに、昔は地域社会が子どもたちを守っていました。学校が休みのときには、地域の子ども会などがいろいろなイベントをしたりしていて、町内の子どもの顔はみんな知っているのが当たり前でした。 いまでも地方では地域社会が残っていますから、東京などと比べると格段に状況はいいと思います。私の娘は東京で小学校の教師をしていますが、本当に大変なようですね。 そのなかで大事なことは、大人、とりわけ親が子どもに愛情をもち、常に関心を抱いていると示すことだと思います。愛情や関心が感じられないから、子どもたちが精神的に不安定になり、予想できない行動に走るのでしょう。
私が子育てで悩んだのは、政治の道に入るときですね。選挙に出馬する決断をしたとき、ふたりの子どもは中学生でした。それまでは毎日いっしょに過ごしていましたが、選挙に出るとなるとそうはいかなくなります。 どうしたものかと思っていたときに、たまたま見たのがNHKの「中学生日記」という番組でした。子どもが万引きをしてしまい、父親に連れられてそれまで万引きした店などに謝って歩くという話だったのです。最初はふてくされていた子どもが、土下座までして謝ってまわる自分の親を見て、やがて「お父さん、ごめんなさい」と深く反省するといったドラマでした。 番組を観ながら、やはり、親が責任を取る姿は子どもにとって重いものだと感じて、「これだ!」と思ったんです(笑)。 出馬する前に子どもたちにこういいました。 「俺はこれから勝手なことをする。お母さんも選挙事務所のほうで忙しくなるから、おまえたちの面倒は見きれない。管理することもできない。だから、何をやってもよろしい。グレようが何しようが自由だ。ただ、責任はすべて俺が取る」 その後、実際に1週間ほど、私も家内も家に帰れないことがあったのですが、子どもたちふたりだけできちんとやっていました。娘が朝食はもちろん、弟の弁当までつくったりしていましたよ。
眞柄いわば逆療法ですね。ただ、こんなことができたのは、それまでにきちんと愛情を注いでいらっしゃったからでしょう。子どものことを信じていなければ、「グレてもいいぞ」とはいえませんから。 反対に中高年に関してですが、いわゆる団塊の世代が定年を迎えはじめています。しかし、いまの60代は若いですね。企業にとって、それまでのノウハウが流出してしまうことは問題があると思いますし、地域の活性化に関しても団塊の世代の力が必要だと思うのですが。 山本そのとおりです。せっかくの人材を活用しないのはもったいないので、経済産業省と文部科学省が協力して、さまざまなプロジェクトをはじめているところです。 たとえば製造業のなかで中核を担う人材を育てるプログラム(製造中核人材育成事業)や、中高生などに理科のおもしろさを伝える事業(理科実験教育プロジェクト)などのなかで、団塊の世代の方々にも活躍していただけるのではないかと考えています。 彼らの技術と経験を次の世代に伝えていくのは、私どもにとって大きなテーマの1つですから。 団塊の世代が支えてきた日本的経営システムも見直されてしかるべきだと考えています。 80年代の終わりにバブル景気に浮き立った日本は、それが一気にはじけたことで意気消沈してしまいました。終身雇用、年功序列といったいわゆる日本的経営システムはもう古い、欧米式に転換しなければ生き残れないという雰囲気になったのですが、実は長期的視野に立ってしっかりとしたものをつくっていくという点では、日本的経営システムのメリットは大きい。その代表がトヨタだと思います。 日本経済はようやくバブルとその後のデフレという両極端な状況から抜け出したので、ITの活用を含めた新しいかたちの日本的経営システムを構築していかなければならないでしょう。 |
2)新北九州空港はアジアのハブとして関西国際空港をしのぐ存在になれる
3)地域や家庭で、大人たちが子どもに愛情を示すことが自殺防止の第一歩
4)誰もが「可能性にチャレンジできている」と実感できる社会をつくりたい
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