|
|
![]()
![]()
|
||||
|
||||
![]()
|
眞柄先ほど、機能樹脂は国際的な競争にさらされているというお話がありました。同様に中小加工業も中国をはじめとするアジア諸国や他の新興国等としのぎを削っていかなければならないと思います。次に両社の国際戦略についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。 桑原樹脂ビジネスの世界では、エクソンモービル、ダウ、デュポン等、世界を見渡すとガリバーのような企業ががたくさんあります。特に石油を掘るところから手がけているエクソンモービルのような巨大資本と正面からまともにぶつかっても勝負になりません。 事業は戦いです。戦いにおける最高の勝ちかたは「戦わずして勝つ」ことだと私は思っていますから、巨大資本とは戦いのフィールドをずらしていくしかない。そのための鍵として私は3つのイノベーションを唱えています。その3つとはプロダクト・イノベーション、プロセス・イノベーション、それに企業にとっての最良の資産が社員のモチベーションであることを考えると、モチベーションを効果的に高めるためのマインド・イノベーションもその一つだと思っています。 機能樹脂は単一構造の樹脂製品と、いくつかの樹脂と添加剤をブレンドしたものの2種類に大きく分けることができます。後者のブレンド品は欧米等消費地に近いところで展開し、前者はできるだけ日本にとどめたい。これは知的財産の流出を防ぐための事情によるものです。世界を見ると、似て非なるものを作るのが上手な国もありますから。 眞柄知的財産の保護は、差別化のためにも重要な要件ですね。NCネットワークさんも既に中国語対応をする等、国際展開を開始されていますが、今後の更なる発展策についてお聞かせください。
内原私の家業である内原製作所は埼玉県の小さな金属加工会社なのですが、実はGMの金型を作ったことがあるんです。直接依頼されたわけではなく、間に何社も入っているのですが。 これは何も当社だけの話ではありません。従業員が10人、20人という小さな会社も含めて、いわゆる町工場の半分は海外向けの仕事の経験があります。日本のあらゆる産業のなかで、これだけ小さなところが海外に通用している業種は、製造業をおいてほかにありません。 でも、そのほとんどが直接取引にはなっていない。内原製作所のケースのように、日本の大手企業や商社が請け、その下請けか孫請けから仕事がまわってくるという形です。これを直接取引にすることができれば、町工場の売上げは3倍になるし、納期は6分の1になるので、発注側にとってもメリットが大きいわけです。NCネットワークとしては、ぜひともこうしたマッチングを推進していきたいと考えています。 眞柄具体的には、どの国からはじめようとしているのですか? 内原既に中国語には対応していますから、次にはアメリカ、そのあとドイツ、イタリア、スペイン、フランスと言語ごとに対応していきたいですね。 中国は、大量生産の基地としてはずせない存在です。日本が技術開発や試作、金型製作や設備を手がけ、大量生産は中国で行なう。この両国の関係をしっかり作っておけば、欧米にアプローチするにあたって、「NCネットワークを利用すれば、試作から大量生産まで一貫してできます」とアピールできるわけです。 眞柄更に「機能性ポリマーズWebフォーラム」で用途に最適の素材を見つけることができれば強力な付加価値になりますね。 桑原知的財産を複合的に利用することになるわけですからね。だからこそ、私どももウェブを通じてさまざまなニーズ情報に触れて、製品開発、用途開発を推し進めていければと思っています。ニーズとニーズが複合しあうとそこにはまた全く違う次元のニーズが姿を現す。それに必死に対応していければノウハウが凝縮されて他社では真似のできないものが生まれる。そんな経緯で開発された素材を使ってお客様の方で作られる製品もまた、簡単にはコピーできない高性能なものになるでしょう。 内原樹脂といえば、中小企業と材料メーカーの協力で大きな進歩を遂げた例があります。10年ほど前までは、射出成形で作る薄板は0.4ミリが薄さの限界だといわれていました。しかし、携帯電話やメモリーカードといった商品では、もっと薄くて強い部材が必要になります。 そこで、大手電機メーカーから依頼された中小企業は、材料メーカーとアイデアを出し合って試行錯誤を重ね、0.4ミリの壁を破りました。いまでは0.1ミリの成形が難なくできるようになっています。 今のところ、こうした例はそう多くはありませんが、ウェブ上のビジネスコミュニティを通じてブレイクスルーをたくさん実現できれば、日本の製造業の強さはさらに増すでしょうね。
桑原もう一つ、知恵をもつ者同士が手を組むと、コストダウンが格段に進む可能性があります。コストダウンは世界中の企業の中心課題になっているわけですが、効率を少し上げて3%、5%のコストを下げるという手法は限界にきています。従って、この先大きくコストダウンを図るには、工程を省略するしかありません。例えば自動車メーカーでは、バンパーを作る工程は意外に面倒なものです。車体とは別に成形が必要な上に塗装もしなければならない。ところが最近は、最初から色のついた状態で射出成形できる装置ができています。これを利用すれば塗装工程が丸々不要になるわけですから、大幅なコストダウンが可能です。 こうしたプロセスの省略は、1社だけでできるものではありません。コストダウンを図りたい企業はもちろん、材料メーカー、加工メーカー、製造機械メーカー等が手を組んで初めて実現できるものです。 眞柄コストダウンや製造プロセスの合理化はもともと日本企業の得意分野でもあるので、これもNCネットワークが欧米に進出するにあたって、大きな武器の1つになるかもしれませんね。 |
2)中小企業の声が大企業に直接届けば新しいビジネスが双方に生まれる
3)知的財産の保護と積極的な国際戦略で顧客直結型のビジネスを作る
4)高コストの環境を変えるためにも国には素早い対応を期待したい
![]() 対談を読まれたご意見やご感想をお待ちしております。また、皆さまから寄せられましたご意見・ご感想もご覧いただけます。
業界のリーダーたちが語る、熱い経営理論。対談のバックナンバーはこちらからご覧ください。
|
![]()
| 全国経革広場トップページ | 経営を知る | 経営を語る | 経営をITで変える | 経営に役立つ | 経革広場ネットワーク | 経革広場とは | おすすめサイト紹介 | メールマガジン | サイトマップ | 会員登録(無料) | 登録内容変更・退会 | ご利用規約 個人情報の取り扱いについて | リンクについて |
||