|
|
![]()
![]()
|
||||
|
||||
![]()
|
眞柄中小企業が大企業に対して「やり方を教えて欲しい」といった形でアプローチするのが一般的だと思うのですが、今回の両者の関係はまったく逆というところが興味深いですね。 ビジネスのスピードを上げる、お客様との絆をしっかりと結び、信頼関係に基づくニーズの声にきちんと耳を傾ける。そういう基本的な命題をクリアするためには、インターネットは不可欠な道具であった。そして、インターネットを使いこなすためには固定的な観念にとらわれていてはいけない、ウェブフォーラムはその具体的な実践だったということですね。 桑原確かにウェブは、大企業と中小企業といった既成観念を打ち破る破壊的なイノベーションを秘めたツールです。汎用樹脂であれ機能樹脂であれ、従来は「この種類の樹脂ならばこういう顧客」というパターン化された素材を提供する側の“常識”がありました。早い話が新製品を開発すると、ある特定の用途を想定してマーケットに出すわけです。 ところがこれがあまり当たらない。それよりも、お客様側から「こうした用途にも使えるんじゃないか?」という声があがって需要が増えていくというパターンのほうが多かったんです。このような用途開発を加速する上でもウェブは非常に有効だと思いますね。 そしてウェブを立ち上げてみると、既存の営業ルートではリーチできなかった思いもよらなかったところからニーズ情報がダイレクトに寄せれられるようになりました。これはウェブでなければ起きえないことです。
内原その点が、私たちのような中小加工メーカーにとっては一番うれしい部分です。NCネットワークのバックボーンは、鉄を曲げたり、プラスチックを成形したりしている加工メーカーですが、本来我々と材料メーカーは切っても切れない関係なんです。ところが、日本の材料メーカーは大きくなりすぎて、我々の声が届かない。 自動車業界や造船業界の声はダイレクトに鉄鋼メーカーに届きますが、中小企業のニーズが新しい材料の開発に反映されることはまずありません。だから、我々は出来合いの材料を使ってものを作るしかない、というのが現状です。 しかし今回の三井化学さんの試みは、中小企業を含めて広くニーズを拾い、それとシーズを結びつけていきたいという発想ですから、非常にありがたいですね。 例えば、樹脂を使って加工している地方の中小企業が、ウェブフォーラムを通じて「こういうことに使える樹脂はないか?」という声をあげる。そのニーズの声を聴いた三井化学さんのほうが、「それは自分の得意分野だからひとつやってみようか」と応答してくれる。そういう関係ができてくると、ウェブフォーラムはどんどん成長していくと思います。 また、市場調査もウェブを通じてできますから、どんな用途でどんな材料が求められているか、ということが従来よりもずっと速くわかるようになる。三井化学さんにとってもメリットは大きいでしょうね。 眞柄なるほど。確かに中小企業から材料メーカーに対して要望を出そうにも、どこの誰に言えばいいのかなかなか判らないですからね。 内原そうなんです。問屋さんを通じて言おうとしても、営業担当の方からして取り合ってくれない。社長に直談判しても、「いや、メーカーは相手にしてくれないよ」という話で終わってしまいます。 そうした無力感を抱いている中小加工業者は多いと思うのですが、こういう状況が今回お手伝いさせていただいたウェブフォーラムで少しでも変わっていけば素晴らしいことだと思います。
眞柄そうした環境は、インターネットという上下関係のない、非常に民主的な環境だからこそ実現できたという面もあるでしょうね。とはいえインターネットはあくまで仮想の世界ですよね。ここで生まれた関係を実際のビジネスにつなげていく時、成功のカギはどこにあると思われますか。 桑原私どものような素材産業の営業で一番大切なのは、フェイス・トゥ・フェイスの関係です。この点はインターネットによりコミュニケーションの手段がどれだけ発達しても変わりはありません。ですからビジネスにつながりそうならば、まず直接お会いする。ネット上から接触してくださった方の生の声を聞き、表情を拝見したところからビジネスは始まります。 そうしておくと、そのあとメールでやりとりするような時にも相手の表情が思い浮かんできますから、話の内容が深くなりますしスピードも速くなる。そこがポイントだと思います。 組織面でもウェブから寄せられる技術的な質問に対応するため、現業である事業グループに技術サービスチームを配置し、何かあればすぐに飛んでいって直接お話させていただける体制を敷きました。業界では広報室かあるいはシステム部のようなコーポレートといわれる部署が中心となってウェブサイトを運営している例が多く見受けられますが、当社のウェブフォーラムはこの点が違います。それからインターネットの世界から現実の舞台へという意味では、当社はこの5月に「三井化学機能性ポリマーズフォーラム」というプライベート・ショーの開催を予定しています。ウェブとリアルとが相乗効果を発揮して価値創造に結びつくことを期待しています。 眞柄ツールとしてはインターネットを使うけれども、足場はあくまでも現場に置いているわけですね。ウェブを通じて企業規模に関係ないパートナー関係を築きつつ、アナログ的なフェイス・トゥ・フェイスでフォローする。あるいはその逆をやる。サイトを立ち上げても撤退せざるを得なかった企業には、こうした総合的な視点が欠けていたのかもしれませんね。
桑原いずれにしても、一番重要なのは顧客ニーズを探り出して価値創造に結び付けたいという強い情熱だと思います。新しいことが軌道に乗るまでには、いろいろな問題を乗り越えなければなりません。それらをひとつひとつクリアしなければ成功はおぼつかないわけですから、相当強い情熱がなければ挫折してしまいます。幸い「機能性ポリマーズWebフォーラム」については、NCネットワークさんの協力を受けて、いくつかの難題を乗り越えることができました。 サイトを立ち上げたのは昨年の9月ですが現在までに約20,000人の方にアクセスしていただき、最近では1日平均約400人前後の訪問者を集めています。その半分ほどが新規訪問者であることは驚きです。 眞柄それは素晴らしい滑り出しですね。 桑原アクセス状況を解析してみるとユーザーの平均滞在時間が予想以上に長く、単にサイトを画面に表示しただけではなく専門家の方にかなり深く見ていただいているということがわかりました。訪問者のウェブ上でのこのような様子から、最近はウェブフォーラムを、当社の機能樹脂のバーチャルプライベートショールームと位置付けてはどうかと考えています。ビッグサイト等のイベント会場で展示会をやると数日の開催期間で何百万円もかかりますが、充実したコンテンツをもったウェブサイトをインターネット上に置いておけば追加費用なしに、24時間、365日、世界中に対して展示会を開催していることになります。 |
2)中小企業の声が大企業に直接届けば新しいビジネスが双方に生まれる
3)知的財産の保護と積極的な国際戦略で顧客直結型のビジネスを作る
4)高コストの環境を変えるためにも国には素早い対応を期待したい
![]() 対談を読まれたご意見やご感想をお待ちしております。また、皆さまから寄せられましたご意見・ご感想もご覧いただけます。
業界のリーダーたちが語る、熱い経営理論。対談のバックナンバーはこちらからご覧ください。
|
![]()
| 全国経革広場トップページ | 経営を知る | 経営を語る | 経営をITで変える | 経営に役立つ | 経革広場ネットワーク | 経革広場とは | おすすめサイト紹介 | メールマガジン | サイトマップ | 会員登録(無料) | 登録内容変更・退会 | ご利用規約 個人情報の取り扱いについて | リンクについて |
||