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エグゼクティブ対談 【第13回】竹中平蔵氏 (総務大臣 郵政民営化担当)

世界最先端のITインフラを礎に、最高水準の“IT利活用”を推進する(3/3)

ウェル・インフォームド・パブリックの形成をライフワークにしていきたい

眞柄竹中大臣は阪神タイガースの大ファンとうかがっていますが、構造改革に奔走しておられる現在、なかなか球場で観戦する時間もないでしょうね。

夢は、ウェル・インフォームド・パブリックを形成していきたいと思っているんです。

竹中そうですね。残念ながらいまは無理です。ああいうものは、思い立った時にぶらりと出かけて観るのが一番楽しいのですが、そうするとSPの人たちにも気を遣わせることになりますので難しいところです。

 好きな本を1冊持って、コーヒーを飲みながらタウン・ウォッチングというのも好きですけど、いまはそれもかないません。

 ただ、この4年間「大臣という職は明日終わるかもしれない」と思いながらやってきましたし、いつかは必ず終わるときが来ます。プライベートなことはそれまで我慢するつもりです。

眞柄最後に、竹中大臣の夢をお聞かせいただけますか。

竹中そうですね……ある意味では職務上の夢でもプライベートの夢でもあるのですが、私はウェル・インフォームド・パブリックを形成していきたいと思っているんです。

眞柄十分な政策情報がゆきわたっている社会、ということですね。

竹中大臣になって改めて実感したのは「日本はすごい国だ!」ということです。非常に大きなポテンシャルがあり、国民1人ひとりが頑張っていることがよくわかりました。

 その頑張りをみなさんの幸せにつなげていくことが重要なのですが、それは誰の仕事なのでしょうか。メディアはよく政治を批判しますが、政治家を選んでいるのは国民です。つまり国民を幸せにするカギを握っているのはみなさん1人ひとりということなのです。

 すると、国民が自ら幸せになるためには、まず十分な情報がなければなりません。必要な情報が手に入り、その分析が的確にできたうえで自分たちの代表を選んでいくのが理想の形です。これがウェル・インフォームド・パブリックであり、国民がウェル・インフォームドになることが民主主義の基礎、つまりインフラなのだと思います。

 私はいつまでも大臣でありつづけるわけではありませんから、政策専門家の育成や、社会教育としての経済学を通じたウェル・インフォームド・パブリックの形成に取り組んでいきたいと考えています。これはライフワークですね。

眞柄現在でもインターネットなどを通じて情報は身のまわりに溢れています。1人ひとりがそれをしっかりふるいにかけ選別し、正確な判断を下していくことが重要なのでしょうね。

竹中その通りです。これだけ情報量が増えると、情報処理能力が問われてきます。しかし先ほども申し上げたように、評論家やメディアですら政策についてこられないのが現状です。このままでは今後、人々は氾濫する情報に溺れてしまうおそれがあります。情報判断能力がもっと高まり、ウェル・インフォームド・パブリックが生まれてくれば、日本はさらに力強い国になるはずです。

眞柄プライベートの楽しみは当分我慢されるということですが、それだけ大きな目標をおもちですから、休む暇がないのは無理もありません。

郵政民営化が走りはじめてお忙しいなか、今日は本当にありがとうございました。

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対談目次

1)いまのマス・メディアは複雑になった政策についてこられない

2)中小・零細企業への融資は継続しつつ政府系金融機関を統廃合する

3)誰もが臆せずに参加するという意識がIT活用への第一歩

4)ウェル・インフォームド・パブリックの形成をライフワークにしていきたい

ゲスト:竹中平蔵氏
総務大臣 郵政民営化担当

プロフィール

聞き手:眞柄泰利
マイクロソフト株式会社

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