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エグゼクティブ対談 【第10回】大塚裕司氏 (株式会社大塚商会 代表取締役社長)

お客さまの目線で考え、お客さまとともに成長する企業でありたい(1/5)

マインドと物質の両面でサポートするワンストップ・ソリューション

眞柄社内体制を整えたことで、先ほどおっしゃった“ワンストップ・ソリューション”を提供する体制ができたのだと思います。この言葉がもつ意味をいま一度説明していただけますか。

大塚1つには、企業のIT化に関しては「私どもですべてサポートできます」ということです。たとえば、VoIPを使えば電話をインターネット経由でかけられる。これに顧客データをリンクさせれば、お客様から「このあいだ頼んだものをもう一度持ってきて」といわれたときに、過去の受発注データを画面上にポップアップさせることもできます。パソコンと複合機をつなげておけば、お客様の写真も顧客データとして取り込めます。いわゆるCTIシステム(※1)です。

 そのようなシステムを構築するには、事務機を手がけるところ、SI(システム・インテグレーション)技術をもったところ、通信ネットワークの技術をもつところの三者が必要になります。しかし大塚商会には、これらの全てがそろっています。さらにサポート会社とサプライの会社という側面もあるわけです。これが当社の大きな特色であり、強みですね。

※1)電話やFAXとコンピューターの機能を統合した仕組み

眞柄最終的にはネットワークで統合されるわけですから、お客様にとっても、1つの会社から調達できて、サポートを受けられるのは大きなメリットになるわけですね。

お客様が困ったときに声をかけていただける会社でありたいというのが当社の願いです。

大塚その通りです。ただ、それだけではありません。もう1つ、マインド的な部分での“ワンストップ・ソリューション”があります。これは、「困ったときは大塚さん」「付き合っていてよかった」といわれるような会社でありたいということです。

 当社もそうですが、いまは経営者層が第1世代から第2世代、第3世代へと移り変わっている最中です。高度成長期を牽引された方々が引退され、次の世代が経営を引き継いでいる。その入れ替わりの時期にITを思い切って導入し、積極的に活用していくケースが多くあります。

 現在はウェブの時代で、サプライチェーンやグローバルチェーンという考え方が浸透しています。たとえば「24時間365日、ウェブでのお問い合わせに迅速に応えます」と掲げたとき、従来のように「FAXでお問い合わせいただくと3日後にお返事します」というわけにはいきません。社内体制を抜本的に変えていかなければ、時代についていけないのです。

 その時に、大塚商会のノウハウを使っていただき、お役に立てればいいわけです。

 当社は、お客様のパートナーとして、お客様とともに成長してきました。大切なのは、お客様の目線で考えて提案をすることです。もし経営者の目線に近いところで考えたなら、そこから提案する内容は経営改革になります。社内体制の変革から経営改革まで、お客様が困ったときに声をかけていただける会社でありたいというのが当社の願いです。

眞柄一般に“ワンストップ・ソリューション”というと、どうしても製品だけに偏りがちですが、大塚商会の場合は「物質的にもマインド的にも顧客企業をサポートしていきます」という経営者へのメッセージになっているわけですね。64万社という顧客ベース、長年にわたる経験が奥行きのある“ワンストップ・ソリューション”を実現させていることがわかります。

 ところで大塚社長は“ワンストップ・ソリューション”への入り口に「たのめーる」を位置づけておられます。これは企業向けにオフィス用品を提供するオンラインショップですが、このサービスがスタートしたきっかけは何でしょうか。

大塚たのめーる」というかたちでスタートしたのは99年ですが、それ以前から当社はOA機器を販売していたので、その消耗品の供給も手がけていたわけです。たとえば青焼きのコピー機は感光紙がなければ使えませんから、創業当初から電話1つで消耗品をお届けしていました。そこで信頼を得て、また次の商品の販売につなげていくことをやっていたのです。

 しかし90年代半ばに、厚いカタログをみてメールやFAXで注文すれば、オフィスに水やお茶、文房具に加えてOAサプライも届けるという競合会社が登場してきました。本来、OA機器の設置台数と消耗品の販売はリンクするはずなのですが、それが乖離してきたわけです。

 お客様の利便性を考えると、機器を納入した会社がサポートもサプライも手がけるのが一番いいはずです。ところがそうではなくなってきた。これはある意味で、お客様のニーズに応えられていないということです。

 そこで99年、お届けする商品の数を増やし、「たのめーる」と名づけて第一段階をスタートしました。

「物質的にもマインド的にも顧客企業をサポートしていきます」という経営者へのメッセージになっているわけですね

眞柄なるほど。競合会社の登場による危機感からスタートしたというわけですね。ビジネスのほうは当初から順調だったのですか?

大塚いえ、スタートから2年ほどは、いまよりもマンパワーに頼っていた部分がありますね。システムが固まり、順調に動きはじめたのはそれ以降です。2001年あたりから、既存のお客様の移行だけではなく、「たのめーる」ブランドが浸透して、一気に伸びてきました。

眞柄マイクロソフトも「たのめーる」を利用しています。当社はグローバルな購買基準があり、その中でお取引があるのですから、「たのめーる」は品質、価格、サービス面で高く評価されたということでしょう。大塚商会が新規顧客をつかむツールとしても期待できますね。

■たのめーる
文具・生活用品からOAサプライ・パソコン関連商品、サービス&サポートまで大塚商会が取り扱う商品を網羅する全国展開の会員制通販ビジネス。
URL: http://www.tanomail.com/
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対談目次

1)いちはやくグループウェアを導入しITのメリットを社員が体感

2)マインドと物質の両面でサポートするワンストップ・ソリューション

3)株式を公開して再認識した大塚商会の存在意義

4)経営者だけがITと経営を結びつけられる

5)[番外編]趣味は愛車いじりやパソコンづくり こだわることは経営に一脈通じる

ゲスト:大塚裕司氏
株式会社大塚商会 代表取締役社長

プロフィール

聞き手:眞柄泰利
マイクロソフト株式会社

プロフィール

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