とてもどきどき、そして少しわくわくしながらの挑戦だった、僕の”経革広場”参戦。
早いものですねえ、もう次回が最終ラウンドになってしまいました。改めて第1回から振り返って見ると、ただただその時々の”想い”をぶつけて来ただけなので、心配していたとおり、あまりまとまりが無いですね。やはり体育会系(考えるよりもまず行動!)なんだなぁと、改めて実感した次第です。(笑)
きっと、映画やテレビドラマのシナリオの様に、格好良く終了とはいかないでしょうね。でも、58歳現役プロゴルファーとして、言葉だけが空回りすることなくフィニッシュしたいと考えておりますので、最後までお付き合い頂ければとても嬉しく思います。
1年弱は長かったのか短かったのか。それはともかく、このコラムを書いていて、いろいろと思うところがあったのは事実です。たまには自分の過去を振り返るのも大事なのだと、しみじみ感じました。できることなら、自分の過去から何かを学び、未来へと繋げて行きたいですよね。
皆さんも日々忙しいと思いますが、たまにはゆっくりと奥様や気が置けないお仲間の方たちと、昔話に花を咲かせてみてはいかがでしょうか?
ちなみに、僕のゴルフの歴史のなかでハイライトといえるレギュラーツアーでの優勝は、全てパーシモン時代のことです。新しい時代(メタルやチタン時代)になってからの主な戦歴となると、すべてシニアに入ってからのものになります。
昔は、ビデオでスイングを録画したり、スイングスピードを計ったりなんてことはできませんでしたからね。ただただ何度も振って、打って、感覚だけで覚えてきました。そういう人間にとって、新しいクラブを使いこなすのはとても難しいことなのですよ。自分が納得できる球を打てるようになったのは、10年もあとの話でした。
今でこそ良い経験だったと思えるようになりましたが、当時はとても苦しかったですね。
スポーツに限らず、何であっても初めは大変な苦労をしますよ。だけど、それを乗り越えた時の喜びは、その分大きいのです。苦労を何度も乗り越えて来た人って、みなさん強いと思いませんか。きっと、苦労の向こうにそれ以上の喜びが待っていることを知っているからじゃないのでしょうか。
忘れてはいけないのは、苦労を乗り越えられたのは自分1人の力じゃないのだってこと。同僚や憧れの先輩がいたからこそ、頑張れたのです。僕の憧れの先輩といえば、もちろん青木功プロです。その青木プロと初めて同組になれた若手の頃、「あ〜、やっとここまで来れたんだ!」との自信が持てましたし、「またいつか一緒にラウンドするぞ!」って、次の目標にもなっていました。
ゴルフに限らず、どんな社会や業界においても自分が憧れる上司、先輩、同僚はいるはずです。「上司の理想像だよなあ。よし、あの人を目標にしよう!」「あの先輩のように、仕事が出来るようになりたい!」、「彼が(同僚)が先に行った(出世した)。嬉しいけど、自分も負けないぞ!」、なんて周りにそう思える人がたくさんいると最高ですね。
幸いにも僕の周りにはそういう仲間や先輩がたくさんいたので、いつも刺激されて頑張って来れました。理想の先輩を持ち、目的を同じとする仲間がいる。これって、自分を維持するのにとても大切なことなんですね。意外に思うかも知れませんが、そういう環境にいると、先輩が活躍したり、同期あるいは後輩が自分を追い抜いたとしても、不思議と嬉しいものなのです。「負けないぞ!」と逆にやる気が湧いてくる。それがスポーツマンの良い所でしょうか。
僕も誰かの”目標”になれていたら、最高だなぁっと思います。

ボールの落下音にまで気配り出来るSさんに出会いました
茨城のゴルフ場でプレーをしていました。ロングの2打目、絶対に2オンはしない距離なんですが、アマチュアのSさんは打とうとしないのです。
「どうして打たないのですか?」と尋ねたら、「2オンはしませんが、グリーン近くまでは行きますので、(落下音が)パッティングの方にご迷惑でしょう」と言うのです。
久しぶりに聞いた言葉でした。
自分の出せる飛距離をきちんと把握しているうえに、前の組のパッティングにまで配慮する気持ちを忘れていない。ほんとうに素晴らしいプレイヤーだと思いました。最近は自分の飛距離を見せつけるように、「乗らないから良いだろう」とばかり、平気で打って来る人がいます。落下音にまで気配り出来るSさんに出会えて、本当に嬉しかったですね。
会社でも家でも、ドアを開閉する音や廊下を歩く時の靴の音などに、さりげない気配りができるようになると良いですね。