「会計人 IT コーディネータよもやま話」

第3回 「Windows Home Server 導入記」

皆さん、「Windows Home Server(以下、WHS)」って、ご存知でしょうか?

WHS は、その名のとおり「Home(家庭)」をメインターゲットに Microsoft が開発したサーバー OS で、セットアップなどが簡単であることを謳い文句にしています。
実はこのたび、私の事務所でもこの WHS を導入しましたので、今回は、その導入に至る経緯と各種設定における苦労話を聞いていただこうかと思います。

これまで、当事務所のデータ管理上の課題は、主に以下の 3 点でした。

  1. PC データはこれまで、折を見て手動で DVD にバックアップしていたが、できれば夜間に自動でバックアップしたい。
  2. 必要なデータはすべて PC に保存して持ち歩いていたが、容量が厳しくなってきたことと、セキュリティの面から、急を要するデータ以外は持ち歩きたくない。
  3. 顧客に関するデータを事務員と共有する場合、個別にメール等でやりとりしている。

このようなまさに中小企業が抱えている課題と同様の課題を抱えながら事務所を経営していたわけです。
ITC として、お客様を指導・支援する立場にある以上、「自分の事務所の課題を解決できないようでは、話にならん!」ということで、今回は、これらの課題を一気に解決するため、WHS の導入を検討したところ、当初はセキュリティ面などに不安もありましたが、必要レベルのセキュリティは確保されていると判断し、導入に踏み切りました。

以下、セットアップ、データ共有、自動バックアップ、リモートアクセスの 4 点にポイントを絞って、私の個人的な感想を交えてお話しさせていただきます。

図1:Acer easySotre H340
図1 : Acer easySotre H340

■ セットアップ--モニタとキーボードがない!

私が購入したのは WHS 専用サーバー Acer easyStore H340(図1参照。以下、H340)だったのですが、ものが到着して初めて、H340 にはモニタもキーボードも付いていないことに気がつきました。
マニュアルでセットアップの方法を確認したところ、どうやら H340 を LAN に接続して、PC に専用ソフトをインストールすると、自動的に H340 を認識して WHS のセットアップが開始されるらしい。

「本当に、自動的に認識してくれるのか?」と若干不安を抱えながらも、マニュアルの指示通りに進めると、無事にセットアップ完了。確かに Home 向けに考えられているだけあって、セットアップはそれほど難しくはないようです。

■ データ共有--ユーザーアカウントの統一

次にデータを共有するためにユーザーアカウントの設定をすることにしました。
ここでは、ユーザーアカウントを PC のアカウントと合わせておくということと、リモートアクセスのためには、パスワードに制限があるということ以外、特に注意すべきことはありませんでした。

■ 自動バックアップ--休止状態からバックアップできない!?

夜中にバックアップする設定にして、PC を休止状態にして帰宅したところ、翌日、バックアップが失敗していました。
ヘルプによると、「バックアップのためにこのコンピュータのスリープモードを解除する」設定にしておけば、休止状態でも自動でバックアップできるはずなのですが・・・
その後、いろいろ試行錯誤して原因が判明。
私の PC には BIOS パスワードを設定しているため、WHS は PC の電源をオンにすることはできても、ログオンすることはできなかったようです。
そのため、スタンバイモードにして帰宅すると無事にバックアップが完了!
BIOSパスワードの設定さえしていなければ、特に問題はないようですね。

■ リモートアクセス--最大の難関!

当初の目的も、あとはリモートアクセスだけとなりましたが、これが大きな壁でした。
最大のポイントは、NTT のフレッツ光を導入した際に設置した CTU(ルーターのようなもの)と ADSL 時代から設置していたブロードバンド無線ルーター(以下、BBR)が併存していることでした。
これまでは、事務所内から外部(インターネット)に向かってのアクセスだけだったので問題なく利用できていたのですが、外出先から事務所内の WHS にアクセスするとなると、これがかなり厄介でした。
でいろいろ試したうえで、最終的には BBR の機能を殺して、すべての機器の IP アドレスを CTU に合わせて変更して・・・などなど、悪戦苦闘の末、どうにかリモートアクセスが可能となりました(図2参照)。
単純なネットワーク環境であれば、それほど難しくないのかもしれませんが、一旦、今回のようなトラブルにはまると、自分でいろいろ調べてクリアしなければならず、なかなか大変でした。

図2:リモートアクセスによる共有フォルダ一覧
図2 : リモートアクセスによる共有フォルダ一覧

このようにいろいろ苦労もありましたが、現在では、当初の目的を十分に達成できており、率直な感想として、小規模企業に低コストで導入できる情報共有ツールとして、WHS は使えるかも?という気がしています。

2011/11/29 14:20:17

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税理士 / MSITC・岡庄吾
税理士 / MSITC・岡庄吾

地方経営のヒント・サーバー導入事例等、豊富な経験を活かして紀行を織り交ぜながらわかりやすくご紹介します。

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