前回の最後に触れた、『「やりたいこと」の整理・共有化』の状況はいかがでしょうか?
やりたいことは言い換えればアウトプットです。
「正しいアウトプットのためには正しいインプット!」は、IT化だけのことではなく、業務改善を含めて考え方の基礎になるものです。
インプットとアウトプットに責任を持つのは、人と組織であり、この間にある変換作業を決められた通りに実行するのがシステムです。
まずはアウトプットです。
IT活用型のビジネスの場合、前提となるビジネスモデル自体の脆弱さをITでカバーすることは困難です。しっかりとした収益モデルを策定するのは人です。その上で実現のための資金調達は、新規事業に対する助成金などの積極活用も検討すべきでしょう。
一方、業務効率化を行う場合には「アウトプットの活用度」がポイントです。
手作業ベースも含めて現状のシステムで作成可能な資料のうち、実際作成している資料はどの位ありますか?そのうち実際に活用している資料はどの程度ありますか?
重要な資料が担当者個人で管理されてはいないでしょうか?
業務フローを作成していると、実は…と言って、担当者の方が独自に作っている台帳を見せてくれる場合もあります。
今必要なものでも半年後には使われなくなってしまう場合もあります。経営環境が激変する時代では必要情報の鮮度が落ちる速度が速くなってきます。
次はインプットです。
誤ったデータ、余計なデータを集めることは時間の無駄以外のなにものでもありません。
アウトプットを導き出すためにはどのようなインプットが必要なのか?
さらに入力のための仕組みはどの程度効率的になっているでしょうか?
ABC(※)による費用管理に「活動費用=時間×回数×単価」という考え方が出てきます。
単独の作業ではなく「活動」という括り(例えば、請求書作成作業ではなく一連の請求業務を示します。)で整理し、構成要素を単純化することは改善の糸口を発見する近道になると思います。
例えば、ある活動に係る時間を増やしてもその頻度を減らすことで、総活動費用を管理することができると言うことです。
ABCを企業活動全体に導入することは、難しいですが、業務改善指針としては有効だと考えます。
今は、多くの経営者の方にとって「耐える」時代です。本当の効率性が問われる時代です。
システム化は、固定費の増加につながります。いかに投資以上の成果(回収)につながるかが問われます。
そして、その成果が上がるか否かは、やっぱり、人・組織の運用・活用次第だといえるのです。
※ABC(activity based costing活動原価基準)
間接費を、それぞれの製品やサービスのコストとしてできるだけ正確に配賦することによって、生産や販売活動などのコストを正確に把握しようとする考え方。
製造間接費を各種活動(アクティビティ)に結び付け、関連性を考慮して設定したアクティビティ・ドライバー(配賦基準)に基づいて、間接費の配賦を行う方法。