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税理士・古川茂の「健全経営への道」


図1
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バブル崩壊が叫ばれてからすでに15年以上の時が経過し、昨今では「本格的な景気回復」局面に来ていると言われていますが、未だ中小企業経営者の方々からは「景気回復ってホント?」「全く実感がわかない」といったお話をお聴きする機会が多いように感じます。

どうも「回復」という言葉が過度な期待をまねいているようです。東京大学の伊藤元重教授のお話では、「戦後の混乱期を終えた1955年からバブルが崩壊した1990年までの35年間に我が国の実質経済成長率は、実に15倍にも達し、この数字は全世界の、どの時期をみてもありえない、奇跡の数字」なんだそうです。では、2000年から2035年までの35年で日本の実質経済成長率はどのくらい伸びるのかというと、「たぶんほとんどの評論家の方が2倍と答えるでしょう」と仰っていました。その理由は、全世界的に標準的な成長率は年率2%ぐらいであり、1.02を35乗すると約2倍ということです。(図1 参照)

つまり我々は、バブル崩壊まで実質経済成長率15倍という経済学的には異常な状態の中で経営をしてきたのであり、それが常態と勘違いして、「いつになったら戻る(回復する)の?」と期待してしまっている訳です。

今後の経営を考えるとき、我々は先ず年率2%の経済成長を想定しておかなければならないということになります。15倍→2倍という大きな経営環境の変化は、これまでの経営のやり方を根本から見直し、環境変化に適合した方向に大きく舵をきらなければいつか継続できなくなる時代がやってきたということです。

別の言い方をすれば、年率2%成長の世界は「積極的に環境適合した企業は数10%の成長を遂げ、何も変えられない企業はマイナス成長もある」ということであり、その平均が2%という弱肉強食の競争化社会の到来を意味するといっても過言ではないでしょう。

こんな時代には「今までのやり方を何も変えずに現状維持の業績を継続する」ことが一番難しいことであると認識し、先ず自らの意識を変革することが重要となります。

税理士・古川茂

コラム概要

全国IT推進研究会 (MSITC) 会長。
税理士として約20年間、さまざまな経営者と接してきた古川茂が、その豊富な知識と経験を活かして「経営の今」を語ります。税理士だからこそわかる景気の実情や中小企業の問題点、そしてその解決法まで……。お金だけでなく、ヒト、モノを活用した、トータルな「経営生き返り法」を解説!

筆者プロフィール

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